突然ですが、事業再構築補助金』をご存知でしょうか?

 

事業再構築補助金』とは、昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、一定の要件を満たした中小企業及び個人事業主向けに、給付を行う補助金です。

個人事業主も対象になります!

ただし、この事業再構築補助金』には、昨年話題となった持続化給付金にはなかった特徴的な要件があり、対象が限定されています。

 

その特徴的な要件が、『事業再構築に取り組む』というものです。

もう少し具体的には、「新分野展開や業態転換、事業・業種転換等の取組、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等を目指す中小企業等」が対象と経済産業省・中小企業庁が公表しているリーフレットに記載されています。

※経済産業省 事業再構築補助金

※中小企業庁 事業再構築補助金

※事業再構築補助金の概要

 

当ブログでは、現時点で公表されている情報(2021年2月15日最終更新)をもとに、事業再構築補助金の要件及び補助額、そして補助を受けるにあたって今準備すべき事項をまとめております。

本補助金が3月公募開始予定です。情報も随時アップデートされる予定です。

 

補助金を受け取るための要件とは?

 

本補助金には、最低限満たすべき3つの要件が定められています!!

 

💡3つの要件

要件① 『売上減少要件』

要件② 『事業計画の策定と事業再構築への取組』

要件③ 『補助後の達成要件』

 

まず、要件①は売上高の減少が要件となっています。

 

要件① 『売上減少要件』
申請前の直近6か月のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前(2019年又は2020年1~3月)の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少している中小企業等

この要件は、売上高がコロナ以前と以後で比較し、減少しているか否かを定めているものです。

例えば、3月に申請を行った場合には、以下のような例が該当します。

申請(3月)前の直近の6か月(10-3月)のうち、任意の3か月(1-3月)の合計売上高(3,000)が、コロナ以前の同3か月の合計売上高(4,200)と比較して10%以上(29%)減少している。

なお、任意の3か月とは連続している必要はなく、例えば11月、1月と3月の3か月を使用しても問題ありません。

 

続いて要件②では、事業計画の策定と事業再構築への取組が要件となっています。

 

要件② 『事業計画の策定と事業再構築への取組』
事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む中小企業等

 

要件②では、認定支援機関もしくは金融機関と事業計画を策定することを求められています。

補助金額が3,000万円を超える案件は金融機関も参加して策定する必要あり。

相当程度完成度の高い事業計画が必要であると思われるため、公募を予定している方は、早めに認定支援機関にご相談することをお勧めします。

なお、『認定経営革新等支援機関』は、中小企業・小規模事業者が安心して経営相談等が受けられるために、専門知識や、実務経験が一定レベル以上のものに対し、審査し認定する公的な支援機関です。

具体的には、中小企業庁の「認定経営革新等支援機関検索システム」から検索が可能となり、商工会議所や商工会など中小企業支援者のほか、中小企業診断士、税理士、公認会計士、弁護士、金融機関等が主な認定支援機関として認定されています。

なお、弊所も認定支援機関として登録されています。

 

また、要件②の後段では、「事業再構築に取り組む」との要件が記載されております。これは、ブログ冒頭で記載したように、本補助金の特徴の要件です。

具体的に、リーフレット】でも15の活用の例が挙げられているので、皆様の会社にあてはめ、活用のイメージが合致しているか、確認してみて下さい。

 

💡具体的な活用イメージ

✓ 飲食業

居酒屋経営:オンライン専用の注文サービスを新たに開始し、宅配やお持ち帰りの需要に対応

✓ 小売業

衣服販売業:衣類品のネット販売やサブスクリプション形式のサービス事業に業態を転換

✓ サービス業

ヨガ教室:室内での密を回避するため、新たにオンライン形式でのヨガ教室の運営開始

 

最後に、要件③では補助金を受領後の達成要件が定められています。

 

要件③ 『補助後の達成要件』
補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加の達成

 

要件③では、聞きなれない付加価値額の増加が、定められています。

付加価値額とは、営業利益に人件費及び減価償却費を足したものになる予定です。

 

💡付加価値額
付加価値額 = 営業利益 + 人件費 + 減価償却費

一人当たり付加価値額は、付加価値額を従業員数で割った数値です。

つまり、要件③では補助金を使用後に、付加価値額(事業から生み出される価値)を増加させていく必要があり、この増加を含んだ事業計画を要件②で策定する必要があります。

事後の達成要件が明記されておりますが、達成できなかった場合どうなるか?ペナルティはあるか?が気になると思います。

現時点では、ペナルティについては、どのように対応されるか未定です。ただし、補助事業終了後5年間、経営状況等について年次報告が必要とされており、事後フォローアップにて管理されることとなります。

 

💡まとめ

要件① 『売上減少要件』

要件② 『事業計画の策定と事業再構築への取組』

要件③ 『補助後の達成要件』

いくら補助(支援)されるの?

 

要件に続いて、経営者の皆様が気になるのが、いくら補助されるのか?支援されるのか?だと思います。

中小企業の補助額は、以下の通り定められていま

当ブログでは、日本企業のほとんどが該当する、中小企業のうち通常枠について、記載し対象会社が限定的である中小企業の卒業枠及び中堅企業のご説明は割愛させていただきます。

 

中小企業の通常枠では、『補助額 100万円~6,000万円』、『補助率 2/3』です。

つまり、最大で補助経費が9,000万円かかると見込まれた場合に、6,000万円が補助金として支給される仕組みです。

最小で補助経費150万円かかると見込まれた場合に、100万円が補助金として支給されることになります。

 

持続化給付金が最大200万円であったのに対し、中小企業でも事業再構築補助金は最大6,000万円と非常に高額の支給といえるでしょう。

 

ちなみに、当補助金は中小企業等事業再構築促進事業として、令和2年度第3次補正予算で、予算額1兆1,485億円とされています。仮に全ての会社が6,000万円で支給決定された場合、対象会社は約20,000社となります。

 

では、補助額の基準となる『補助経費』ですが、どのような経費が該当するでしょうか?補助対象経費と補助対象経費の例示を見てみましょう。

 

💡補助対象経費

建物費、建物改修費、設備費、システム購入費、外注費(加工、設計等)、研修費(教育訓練費等)、技術導入費(詩的財産権導入にかかる経費)、広告宣伝費・販売促進費(広告制作、媒体掲載、展示会出展等)等

 

💡補助対象外経費

補助対象企業の従業員の人件費、従業員の旅費、不動産、株式、公道を走る車両、汎用品(パソコン、スマートフォン、家具等)の購入費、販売する商品の原材料費。消耗品費、水道光熱費、通信費

※現状では、認定支援機関への報酬補助も補助対象外を予定されています。

 

次に気になるのが、いつの期間に支払った経費が計上できるのか?という問題かと思います。

補助金は、事業者による支出を確認した後に支払われます。また、補助事業の着手は、原則として交付決定後です。

但し、公募開始後、事前着手申請を提出し、承認された場合は、2月15日以降の設備の購入契約等が補助対象となり得ます。

※一方で、補助金申請後不採択となるリスクはあります。

 

💡まとめ
・中小企業の通常枠における補助額は100万円~6,000万円で、補助率は2/3
・補助対象経費と補助対象外経費がある
・補助経費支払の対象期間は原則交付決定後、ただし、事前着手申請をした場合には2月15日以降の経費が補助対象となる

 

緊急事態宣言特別枠ってなに?

 

上述までの要件と補助額が本補助金の概要となりますが、今回の補助金には、別途緊急事態宣言特別枠がもういけられています。

 

特別枠は、『補助金を受け取るための要件とは?』で挙げた要件①~③に加え、2021年1月~3月のいずれかの月の売上が対前年または前々年の同月日で30%以上減少している場合に、申請可能で、補助額と補助率引き上げられています。 ただし、補助上限は通常枠を下回っているため留意が必要です。

 

 

 

今のうちに準備しておく2つの事!

 

前述したように、実際の公募開始時期は3月を予定しています。ただし、実際に公募が始まってから慌てないために、事前に準備をしておく必要があります。

 

そのため、公募を予定している方が、今のうちに準備しておく事項は、大きく『GビズIDプライムの発行』『認定支援機関の選定』の2つです。

 

まず、『GビズIDプライムの発行』ですが、

本補助金を申請するために、GビズIDを取得しておく必要があります。ただ、IDの申請からアカウントの発行まで2-3週間(発行申請の状況によっては3週間以上)要するため、3月の公募に先立ち、早めに対応しておく必要があります。

 

二つ目の『認定支援機関の選定』は、

要件②の認定支援機関等との事業計画を策定が、要件の中で、唯一会社外部の第三者の助力が必要になるものです。

そして、本補助金で求められる事業計画は、比較的完成度の高く、経験豊富な士業でも、作成に相当程度時間のかかる作業になると思われます。

そのため、今のうちに、認定支援機関を選定し、早い段階から事業計画のすり合わせをする必要があると考えられます。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は、2021年3月から公募が予定されている事業再構築補助金についてまとめました。詳細が解り次第、また、内容を更新させて頂きます。

何かございましたら、お気軽にご相談ください。