目指すは「このお店のこのバーテンダーのカクテルが飲みたい」と言われるお店

Cocktailante OBORO バーテンダー 山川 俊太さん

 

お店を始めたきっかけを教えて下さい。

バーテンダーを始めた最初から「最終的には独立をして自分のお店を」と思っていました。

そんな思いの中、
「働いているお店で行う仕事と自分のやりたい仕事」にギャップが大きくなり、
その思いが強くなったのがきっかけです。

 

西麻布という場所を選んだ理由はなぜでしょうか。

西麻布界隈には美味しいお店はたくさんありますが、
駅がなく場所としては少し不便です。

そのため、西麻布に来る人は、
「このお店のこれが食べたい」という形で訪れる美食家の人が多い気がします。

私自身も、
「このお店のこのバーテンダーのカクテルが飲みたい」と思えるお店にしたい思いがありました。

 

 

素敵なお店の内装ですがどの様なイメージで作られたのでしょうか。

私自身も絵画と彫刻が好きなんです。

カウンターのバックにあるゴッホのこの絵画は夜景をモチーフにしています。

「洞窟をイメージした暗い店内から、夜景が見える」ことは、現実的にあり得ないのですが、
その異物感を描くことで、来て頂くお客様の印象に残したいというイメージがありました。

店内の照明がパレットの形になっていたり、
絵の具が置いてあったりすることもその一環です。

私の中では「カクテルをつくること」と「絵を描くこと」が似ているので、
絵を描くイメージでカクテルを創りプレートを描いています。

同じようにお店を始めたいと思っている人へのアドバイスをお願いします。

「自分でお店をやりたい」と思っている人は沢山いますが、
それが出来るか出来ないかは結局「本当にそのやる気と情熱があるか」なんだと思います。

融資を受けるにしろ、出資してくれる人を見つけるにしろ、
やる気と情熱があればそれは必ず相手に伝わります。

その様な強い思いをいかに持ち続けられるかなのではないかと思います。

 

会計事務所に依頼して良かったことはなんでしょうか。

何よりまず「安心感」です。

「何か困ったら相談できる」という存在がお店を運営する上で身近にいるかいないかは、
とても大きいことだと感じます。

同業者の中には自分で全ての業務を行っている人もいますが、
私自身は経理や会計作業に時間を使うのであれば、
カクテルの味や提供の仕方を考える時間を取ることが価値あることだと思いますし、
自分の苦手な分野を任せることは、ダメなことだとは思いません。

相談をした際、
形式的な回答のみでなく、
お店の状況を加味した柔軟なアドバイスを貰えることでとても助かっています。

 

Cocktailante OBORO

西麻布交差点にある会員制バー
季節毎の最高級フルーツを使ったデザイン性の高いカクテルを目当てに足繁く通う会員も多い。
東京カレンダー、メンズクラブ、レオン等の紙面では「極上の大人が通うバー」として掲載。
バーテンダーの山川は2018年Altos bandera cocktail competitionで優勝を飾り、
11月にメキシコで行われるタオナカクテルソサエティへ日本代表として参加することが決定している。