• 産業用の需要が大半の銀の価格が景気減速懸念で低迷し、地政学リスクなどを背景にマネーが流入する金に見劣り。金の価格を銀の価格で割った「金銀比価」は88倍台に拡大し、約10カ月ぶりの価格差に広がった(金が高い)。
  • 銀が割安な理由は、景気減速への警戒感だ。銀は導電性に優れるため電子部品などの産業用途に使われる。
  • ポイントは金で、米国が金融引き締めを進め、ドルの金利が上昇するなかでは金利の付かない金への売り圧力が強まっていたが、利下げへの転換観測から金が買われやすくなっていることに加え、中東情勢など地政学リスクから「安全資産」としての金の需要が高まっているとのこと。
  • 対局的にみると、徐々に旧来のドルの信任が薄れ、金利はないが恒久的な価値があるとされている金に資産がシフトしていく傾向にあるようだ。