中小企業向け保証融資37兆円、なお重く.   中企庁、焦げ付き回避へ経営支援 人材・ノウハウ不足課題
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20240307&ng=DGKKZO79032580W4A300C2EE9000
  • 公的保証が付いた中小企業向けの融資が37兆円まで積み上がっている。
  • 新型コロナウイルス禍で積み上がった実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)融資などが大幅に増加。コロナ禍前の20兆円台から24年1月時点では37兆円。
  • このような状況下で経営不振から抜け出せない企業が多く、保証協会が肩代わりする「代位弁済」が増加し、23年の件数は前年比6割増の4万1572件と、7年ぶりの高水準になったもよう。
  • 現時点では焦げ付きは一部にとどまっているが、4月は民間金融機関でゼロゼロ融資を借り入れた約5万社で返済が始まることもあり、中企庁は政策の軸足を資金繰り支援から経営支援に移す時期だと判断した。
  • 中小企業には試練の時期が訪れようとしているが、成長性がない企業を手厚く支援すれば、産業の新陳代謝を遅らせかねない。必要に応じて廃業や事業譲渡などの選択肢も示しながら、成長分野への労働移動を促すことも求められる。