円安、遠のく実質賃金増 輸入物価上昇が壁 1ドル170円なら暗雲
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20240501&ng=DGKKZO80391210R00C24A5EA2000
  • 円安が進み、一時160円台をつけた。その後財務省の介入(担当官はノーコメントとしているが)により、現在は156円近辺で推移している。
  • この円安が今後更に進むと、賃上効果は相殺され170円台では、逆に実質賃金がマイナスに陥るという試算が掲載されている。
  • 「日本全体が実質賃金を上げていこうとしている時に(円安の影響は)足かせになる」との見解にもあるよう、生活実感に悪影響となり、個人消費の動向を左右する。
  • 輸入物価の上昇率は為替によって変化するが、1ドル150円では+4.1%、160円では+8.7%、170円に至っては+13.5%との上昇率になるそうだ。
  • 160円ではギリギリ実質賃金は±0だが、それ以上円安になると実質賃金はマイナスとなる試算。
  • また、この試算には、6月に予定される定額減税も織り込まれているようで、所得を押し上げる効果は+1.3%だそうだ。2024年度は、この定額減税の効果を含めると所得押し上げ効果は合計+3.8%。
  • 2025年度以降は定額減税は予定されていないことから、160円程度が継続すると、実質賃金はマイナスになる可能性がある。