出生率1.20で最低 昨年、東京は1割れ 人口減に拍車 公的支援、子育て先進国も限界
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20240606&ng=DGKKZO81198270W4A600C2MM8000
予算累計66兆円超でも続く少子化 必要な対策、5000人独自調査 賃金・働き方に不満の声
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  • 厚生労働省は5日、2023年の人口動態統計を発表。1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率が1.20で過去最低を更新。出生数や婚姻数も戦後最少。経済負担や働き方改革の遅れから結婚や出産をためらう若い世代が増え、出生率は16年から8年連続で低下した。
  • 25~29歳の女性の出生率が低い。第1子出生時の母の平均年齢は31.0歳となり初めて31歳台になった。
  • 出生率が最も低いのは東京都の0.99だった。埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県はいずれも1.1台にとどまり、全47都道府県で前年を下回った。
  • 子育て支援の先進例とされる国でも少子化が進む。フィンランドの23年の出生率は過去最低の1.26だった。フランスは23年の出生率が1.68と、第2次世界大戦後で最低水準だった。
  • 価値観が多様化し、子どもを持つ優先度が下がっている。女性の高学歴化に伴い出産年齢が高齢化しているとの指摘もある。子育ての金銭的な支援を増やしても出生率の改善には限界がある。
  • 東アジアは特に低いようだ。
  • 韓国は23年の出生率が0.72と世界最低水準だった。歴代政権は金銭的な対策を施してきたが、受験戦争が激しく、学習塾などの教育費の負担は重いこと、子育てとの両立が難しい労働環境、住宅価格の高騰なども出産のハードルになっている。
  • シンガポールも出生率は23年に0.97と、初めて1を割り込んだ。生活費や教育費が上昇し、多くの人は子育てへの展望が開けていない。
  • 台湾も23年の出生率が0.87と少子化に悩む。住宅費高騰や高い教育費など、ほかの東アジア諸国と事情は似る。晩婚化が進み、子どもを持たない夫婦も増えた。
  • 一方改善しているのはドイツ。給付中心の政策を転換し働き方の改革を進め、30年間で子どもと両親が一緒に過ごす時間は1.5~2倍近くまで増えた移民の受け入れも進めており、22年の出生率は1.46と長期的には上向いている
  • 米国は移民を受け入れて経済成長につなげている。
  • 日本は外国人との共生が米国などと比べると進んでいない。与野党とも出生率と人口減、経済成長の複合的な問題に真正面から取り組む機運が乏しい。
  • 金銭的対策も必要だが、ドイツのように働き方を国をあげて強制的に改善し子育ての時間を増やせる労働環境が必要。以前、欧州に駐在していた際、ドイツでは残業をしていると警察が来て検挙される様子があったが、そうでもしないと労働環境は変わらないのかもしれない。