帰ってきたトランプ相場 日本株に「強い米国」の恩恵
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB296PF0Z21C24A0000000/
【コメント】
  • アナリストの今後の日本株に対する意見は概ねポジテイブ。
  • 米国景気拡大による米国株高につられる形で日本株も上昇していくという論調。
  • ポイントはドル円の為替相場だが、激しい円高ドル安は想定しづらく、140円〜165円の想定。ドル円の長期トレンドを見ると、個人的には行きつ戻りつはあるが160円を超えるドル高円安の進行も想定されると思う(投資は自己責任で!)
【記事概要】
  • 「トランプ氏の返り咲きは相場の転換点になる。
  • 24年の最も重要な政治イベントを通過し、今後の相場はどうなるのか。日経ヴェリタスが市場関係者に緊急聞き取り調査を実施したところ、25年3月末までの日経平均の高値予想は中央値が4万3250円だった。年度末にかけ上昇基調が続き、今年7月につけた史上最高値(4万2224円)を上回るとの見通しが大半を占めた。
  • 強気見通しの理由としてあげられるのが、「強い米国」の恩恵だ。トランプ氏は減税や規制緩和など、米国景気の刺激策を最優先政策として掲げる。堅調な米国景気を背景に投資家のリスク選好度が上がり、米国株に追随する形で日本株も上値を追うとの見方が広がる。「米経済が強い状況が続くなかで米国生産比率の高い日本の外需銘柄が追い風を受けるだろう」
  • 注目する業種や投資テーマでは、金融をあげる声が最多。米金利の上昇が波及。金利上昇は利ざや改善を通じて金融株の業績期待につながる。
  • 日本株へのプラス面として見逃せないのが、グローバルな資産の配分先としての地位が高まる可能性だ。大統領選でトランプ氏は日本について特段語ってこなかった。対日姿勢は明確ではない中、通商面で厳しい中国やその影響を受けそうな欧州などと比べれば悪影響は小さいとの見方がある。「関税の影響を受けうる新興国に対して、日本株はドル高(・円安)でポジティブ」との見方。
  • トランプ氏の勝利観測が強まるにつれて外国為替市場では円安・ドル高が進み、7日の東京市場で一時1ドル=154円台後半とおよそ3カ月ぶりの円安水準となる場面があった。1ドル=165円への下落も視野に入れる。一方、「『トランプトレード』のはじまった9月下旬から円相場は対ドルで約10円下落しており、トランプ氏の政策はほぼ織り込まれつつある。ここから2016年のような円安が続く展開は想定しにくい」と話す。
  • もっとも国内政治の不透明感は強く、反発を招きうる利上げは、政権基盤が不安定な中ではやりにくいとの声も多い。「1%を超えた水準では10年物国債への投資家の需要が高まるため、国内金利の上昇余地は限られる」と指摘する。
  • 24年最大のイベントを通過し、今後はトランプ氏が掲げた政策の実行性や日米の金融政策をにらんだ相場展開となりそうだ。