世界の気温1.6℃上昇 24年単年、「パリ協定」目標を超過
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20250111&ng=DGKKZO86008040R10C25A1MM8000
ロス山火事被害23兆円 米政府、費用負担 観光・エンタメに影
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20250111&ng=DGKKZO85999530Q5A110C2FF8000
【コメント】
  • 2023年度も暑かったが、2023年度に続き2年連続で史上最も暑い年だったようです。気温上昇の原因は、やはり化石燃料の使用にあるとのことです。
  • 年始に入って米国ロサンゼルス近郊で山火事が発生しており、なんと山手線内二つ分の森林が燃え続けているようです。ハリウッドの近くということもあり、著名人の邸宅が焼失しており、その被害額は米国史上2番目の1500億ドル(約23兆7000億円)になると予想されています。
  • この火災も地球温暖化の影響があると見られています。カリフォルニア州南海岸では、昨年後半以降、極端に雨が少ない状況が続いており乾燥が尋常ではないレベルになっているそうです。
  • トランプ氏はSN Sで、「バイデン政権に対して、温暖化対策に予算を投じるあまり、災害対応を担う米連邦緊急事態管理局(FEMA)に資金がない」と主張しているようですが、ちょっと違う気がしますが。
【記事概要】
  • 欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は10日、2024年の世界の平均気温が産業革命前に比べて1.6度高くなり、2年連続で史上最も暑い年だったと発表した。気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」で掲げる気温上昇幅の抑制目標である1.5度を単年で超えるのは初めてだ。パリ協定の目標が守られているかは、1年間の値だけではなく複数年の平均で判断する。気温の上昇幅が単年で1.5度を超えてもただちに目標未達成とはならないが、地球温暖化の深刻さは増している。
  • 気温上昇の原因は、化石燃料の使用など人間の活動によるものだ。南米の赤道付近で海面水温が高い状態が続く「エルニーニョ現象」なども一因になっている。
  • 米西部カリフォルニア州ロサンゼルス近郊で発生した山火事の被害総額は9日までに1500億ドル(約23兆7000億円)にのぼり、米国の山火事被害として最大規模になる可能性が出てきた。「今後も大幅に上ぶれるだろう」としている。
  • 米ブルームバーグ通信によると、1980年以降の米国の山火事被害はこれまで300億ドルが最大だった。自然災害としては2005年に約130万人の避難者が出たハリケーン「カトリーナ」(2000億ドル)が米国で最も大きいが、今回の山火事もそれに迫る勢いだ。
  • 観光やエンターテインメント産業にも影響が出ている。テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド」は8日に続いて9日も終日休業した。人気ドラマなど10以上の番組の撮影や制作が中止になったとも報じられた。
  • トランプ次期大統領は9日、自身のSNSでバイデン政権に対して、温暖化対策に予算を投じるあまり、災害対応を担う米連邦緊急事態管理局(FEMA)に資金がないと主張した。