少数与党下、対決控えめ 衆院代表質問 物価高や社保、首相が初論戦 与野党が実績づくりhttps://www.nikkei.com/paper/article/?b=20251105&ng=DGKKZO92384430U5A101C2EA2000
【コメント】
- 昨日から国会が開催されています。高市首相初の国会です。
- 物価高対策、議員定数削減、副首都構想、憲法改正、防衛費増額など課題は山積みの国会です。
- 早急に実施する必要があるのは物価高対策です。ガソリンの暫定税率廃止や食料品の消費税率を2年間ゼロにすることがまずは早急に実行する事項で、給付付き税額控除も早急に制度を確定させ実施に移す必要があります。
- 今国会では、野党は対決色を控え決めなけれなならない法案に協力的な姿勢の様子です。高市氏もタカ派的な持論は控え、まずは野党の協力を引き出し法案の決定に腐心する姿勢が明確なようですが、これが「国民のための国会」のあり方だと感じます。与野党、もっと言えば個人的に意見が異なることは当たり前ですが、目下の国民の難局を国会が総力を上げて打開することが議員に求められているミッションです。持論を振り翳し正当化する「論戦」を国民は望んでいません。
【記事概要】
- 高市早苗内閣の発足後、初の本格論戦となった4日の衆院本会議で、与野党は対決色を薄めて政策の提案に徹した。首相は連立を組む日本維新の会に歩調を合わせつつ、立憲民主党とも物価高対策で連携する意向を示した。持論を前面に出さず野党に協力を呼びかけ、少数与党下での実績づくりを狙う。
- 代表質問に最初に立った立民の野田佳彦代表はまず「政権と対立するためではなく、国民のために善政を競い合う論戦をしていく」と宣言した。「連立の枠組みが変わり、アクセルが2つになった政権に対し、ブレーキ役を果たす」と語った。
- その後は政策の具体的な提案を続けた。野党第1党は代表質問で政権の姿勢を批判するのが一般的だが、今回は物価高対策や社会保障改革で協力の余地を探った。
- 例えば、自民党と維新が連立合意書に検討すると盛り込んだ食料品の消費税率を2年間ゼロに下げる方針は「ともに実現させよう」と提起した。立民は7月の参院選で同様の政策を掲げ、10月31日に法案を提出した。
- ガソリン税の旧暫定税率の廃止は「そろそろ決着をつけないか」と呼びかけた。ガソリン税を巡っては与野党6党の実務者が年内の廃止で合意したばかりだ。首相はその点に言及し「議論の結果をしっかりと踏まえて対応する」と答えた。
- 野田氏は自民と維新が取り組む衆院議員の定数削減に向けて「小選挙区と比例区のバランスを考慮して削減すべきだ」と働きかけた。首相は各党との真摯な議論が必要だとの立場を示した。
- 首相と野田氏は政治的な主張で距離があるとされる。野田氏は政策面で親和性が高かった石破茂前首相の名前を出し、超党派で年金に関して協議する場の設置を要請をしたと語った。その上で、高市首相には社会保障改革の会議を国会に設置すべきだと提案した。
- 首相は所信表明演説で明らかにした超党派の「国民会議」の創設方針を重ねて説明した。
- 野田氏が安倍晋三元首相の経済政策「アベノミクス」が「様々な課題を生み出した」と話した際、首相が野田氏の主張を一部、認める場面もあった。首相は自身を安倍氏の後継者としてアピールしてきた経緯がある。
- 「デフレでない状況をつくり出したが、民間投資を促す成長戦略の成果が十分ではなかった」と話した。「こうしたアベノミクスの評価も踏まえつつ、所得を増やし消費マインドを改善し事業収益が上がる好循環の実現を目指す」と主張した。
- 首相は維新の藤田文武共同代表への答弁で協力姿勢をより強調した。冒頭で「日本再起を目指す広範な政策合意のもと、維新との連立政権を樹立した」と語った。12テーマの連立合意を「確実に実施する」と言明した。
- 政策面では維新がかねて主張してきた現役世代の負担を減らすための社会保障改革の必要性を訴えた。
- 維新が求める「副首都構想」には「早急に与党による協議体を設置し、しっかりと検討を進めてほしい」と政党間の議論を促した。
- 自民党は2024年10月の衆院選、25年7月の参院選でそれぞれ大敗し、少数与党となった。連立相手が公明党から維新に代わってもなお、衆参両院で過半数は持たない。
- 首相は所信表明にあたり、物価高対策を最優先課題に据えた。物価高に対応する経済対策を月内にとりまとめ、今国会で25年度補正予算案の成立をめざす。予算案や法案の成立には一部の野党の協力が必要になる。野党が求める政策で連携姿勢を打ち出し、実績をあげる戦略を描く。
- 自民党の小林鷹之政調会長への答弁では、物価高対策の部分で「連立政権合意を基礎とし、各党からの政策提案も柔軟に真摯に議論していく」と発言した。経済対策を「野党と真摯な対話と合意を積み重ね、速やかにとりまとめる」とも説く場面もあった。
- 首相の持論が前面に出る答弁はあまりなかった。従来は大胆な金融緩和や対中国政策で強硬姿勢を示してきた。
- 財政・金融政策には具体的に踏み込まず「不安を希望に変える強い経済をつくる」と訴えた。
- 憲法改正に関しては「国際情勢や社会の変化に応じたアップデートが必要だ。少しでも早く改憲の賛否を問う国民投票が行われる環境をつくれるよう、粘り強く全力で取り組む」と述べた。
- 安全保障政策では防衛費の増額や、国家安保戦略の前倒し改定の方針を所信表明演説で示した。維新に加え、国民民主党が同調姿勢を示しており実現する可能性が高い。
