テック決済支配に一石 スマホ新法、アプリ外課金開放 アップルとグーグル、手数料なお高止まりhttps://www.nikkei.com/paper/article/?b=20251219&ng=DGKKZO93315360Y5A211C2EA1000
【コメント】
- アプリ決済の自由化を促する「スマホ新法」が18日から施行されました。これまで、AppleやGoogleの決済システムが独占していましたが、ユーザーが他の決済手段を選択できるようになりました。現在AppleやGoogleの決済システムを使う場合、30%の手数料を徴収されています。
- これでアプリなどの価格が下がる可能性が出てきたのですが、この新法に対しAppleとGoogleは、他社の決済サービスを使用した場合にも、15-26%の手数料を徴収すると発表しました。他社の決済手数料を含めると、ユーザーにとってはこれまでの30%とさほど変わらない手数料になってしまいます。
- 他社サービスを利用する際にもAppleとGoogleが高額な手数料を徴収する理由は、アプリ開発の際に技術供与を行なっているためとのことです。
- 結局、ユーザーが便益を得るにはAppleとGoogleが相互に牽制しあい、値下げ競争をする環境を作るしかなく、実質2社独占になっている状況では難しいと感じます。
- この新法施行でデジタル赤字の解消の一助になると期待しましたが、そうはならないようです。
- グローバルスタンダードを牛耳っている会社はやはり強いですね。
【記事概要】
- 米アップルと米グーグルは18日、日本のスマホソフトウェア競争促進法(スマホ新法、総合2面きょうのことば)への対応策を明らかにした。アプリ決済において外部サービスの利用を容認したものの一定の手数料は徴収し続ける。専門家からは「新たな手数料は合理性が乏しい」などとの懸念の声もあがっており、スマホ新法が目指す競争の自由化は一朝一夕には進まない。
- 18日のスマホ新法施行日にアップルとグーグルはアプリ事業者が外部の決済サービスに利用者を誘導できるよう改めると表明した。外部決済を利用する場合、アップルはアプリ事業者に対して自社への支払手数料を最大15%に、グーグルは最大20%に設定する。
- スマホ新法はアプリ決済やブラウザー(閲覧ソフト)など幅広いスマホサービスでの競争を促す。独占的な地位を築くアップルやグーグルを念頭に法整備が進んだ。
- これまでアプリ事業者はアプリ内でゲームアイテムなどを販売する際、基本的にアップルやグーグルの決済プラットフォームを使う必要があった。アプリ事業者は手数料として決済額の最大30%をアップルやグーグルに支払ってきた。
- アプリ事業者は手数料を販売価格に上乗せして一般利用者から徴収することが多かった。スマホ新法によってアプリ事業者は自由に決済サービスを選択できるようになる。利用者側もプラットフォームを経由せずに代金を支払うことになる。
- 例えば、大手のゲームアプリ事業者がゲーム内で300円のアイテムを販売した際、アップルに決済手数料として30%の90円を支払っていた。今回解禁されたアプリ外の決済サービスを使う場合、アップルへの支払手数料は45円に下がる。
- 第三者の決済サービスへの手数料として10~20円程度の支払いが発生するものの、アプリ事業者の負担は軽減される。結果的に一般利用者の負担も減る可能性がある。
- 一方のグーグルは従来型のアプリ内決済の手数料率は引き下げず、最大30%を徴収する。アプリ外決済では最大20%となる。グーグルでアジア太平洋地域の法規制対応を統括するフェリシティ・デイ氏は「公正取引委員会と1年半かけて協議した。今回の対応で新法の趣旨を満たせると判断している」と話す。
- 外部の決済サービスの利用を容認したアップルとグーグル。ただ、一部で利用条件を設定することで外部流出を防ぐ手立ても講じている。
- アップルは他社の決済手段を画面上に表示する場合に必ずアップルの決済サービスの選択肢も同時に表示するよう求める。さらに18歳未満の利用者には保護者の承認を求める追加規定も設けた。アップル担当者は「他社決済では返金トラブルなどに対応できない。利用者のリスクを軽減するためだ」と説明する。
- スマホ新法では、セキュリティー確保や青少年保護などを理由にテック企業の裁量運用を認めている。これを盾にサービス開放を制限すれば自由化による競争が進まない恐れもある。
- アプリ事業者側の対応は定まっていない。ゲーム大手担当者は「改定内容を今朝把握し、急ぎ対応を検討中」とした。別の事業者は「重要なプラットフォーマーとの関係を壊すわけにはいかない」としてアップルやグーグルの経済圏からの離脱をためらう声もあった。
