衆院選党首討論、減税前のめり 「市場の警鐘」軽視  首相「消費税、秋に法案提出」 きょう公示https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260127&ng=DGKKZO94008200X20C26A1MM8000
【コメント】
  • 昨日の党首討論が行われ貸したが、各党ともに減税を公約に掲げていました。
  • 消費税減税や社会保障費の低減など、国民に耳障りの良い主張が繰り広げられていました。
  • 一方で財源論は極めてお粗末な内容でした。消費税に限って見ると、食料品の消費税をゼロにするだけで約5兆円、消費税全体を一律5%に下げると約15億円、消費税を全廃すると約30億円の財源が失われます。
  • この財源不足を懸念し超長期金利は急騰していますが、各党は国民に短期的にメリットがある政策を優先し議席数増加を狙っている様子が窺われます。
  • 先週金曜から土日にかけて高市内閣は物価上昇を抑制する狙いで円高誘導を行いましたが、昨日日本の株価は大きく下落しました。今日も下落する見通しです。この円高誘導は、NISAでオルカンやS&P500に投資している個人や輸出企業には大きなマイナス要因になります。
  • この状況が選挙まで継続すれば、少なからず投票行動に影響を与えると思われます。

【記事概要】

  • 第51回衆院選(2月8日投開票)は27日に公示される。与野党の7党首らは26日、日本記者クラブ主催の党首討論会に臨んだ。減税を訴える論戦を繰り広げた一方、上昇圧力を強める長期金利など財政膨張に対する「市場の警鐘」に向き合う議論は乏しかった。
  • 自民、中道改革連合、日本維新の会、国民民主、参政、共産、れいわ新選組の7党の党首らが参加した。高市早苗首相(自民党総裁)は与党過半数を目標にすると表明し、下回った場合は「即刻退陣する」と明言した。
  • 7党ともに公約で一致するのが消費税減税の方向性だ。減税を始める時期や対象を食料品に限るかなどに違いがある。
  • 自民は2年限定で食料品「消費税ゼロ」の検討加速を公約に掲げる。首相は超党派の「国民会議」の議論がまとまれば秋の臨時国会に関連法案を提出する意向を示した。
  • 金融市場で財政膨張への懸念が広がり、長期金利に上昇圧力がかかる。それでも党首討論は減税策などの財源論に、市場の警鐘を意識して取り組む論戦が乏しかった。
  • 首相は「投機的な動きについてはしっかり注視して必要な対応を打ちたい」と語った。看板の「責任ある積極財政」が金利上昇の原因だとの指摘に「財政の持続可能性に十分な配慮を行っていることを正しく伝え続けていく」と反論した。
  • 26年度予算案で国の一般会計べースでみた基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)が28年ぶりに黒字だったことなどを根拠に挙げた。
  • 中道は恒久的な食料品の消費税率ゼロを提唱する。野田佳彦共同代表は「マーケットが警鐘を乱打している。赤字国債は発行しない」と述べ、政府系ファンド(SWF)を創設してその運用益を財源にすると説明した。
  • 首相はこの主張を批判した。外国為替資金特別会計(外為特会)や日銀が保有する上場投資信託(ETF)を原資にすれば「安全性・流動性の確保を考えると非常にリスクが高い」と訴えた。
  • 首相も赤字国債に頼らずに消費税減税すると説明した。財源に租税特別措置の見直しや税外収入を想定するが、具体像には首相も触れなかった。
  • 野田氏は原子力発電所の新増設を認めない立場も明言した。維新の藤田文武共同代表は重視する争点に、社会保障改革や外国人政策を据えた。国民民主の玉木雄一郎代表は「もっと手取りを増やす」と提唱した。
  • 参政の神谷宗幣代表は移民受け入れ拡大を止めると訴えた。共産の田村智子委員長は消費税の段階的廃止、れいわの大石晃子共同代表は消費税廃止を掲げた。
  • 衆院選は小選挙区289と比例代表176の計465議席を争う。日本経済新聞社の26日正午時点での集計によると、1200人超が衆院選への立候補を予定する。