米新興3強にマネー集中 スペースX300兆円上場へ オープンAIも160兆円規模https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260522&ng=DGKKZO96411350S6A520C2EA2000

【コメント】

  • 日米の株価が堅調ですが、牽引役はAI関連銘柄です。
  • そのような中で、今年注目を浴びているのが、スペースX、オープンAI、アンソロピックの巨大新興3社です。この3社、今年中にIPO(新規株式公開)を実施する方向で動いており、投資家から巨額マネーを吸い上げるとされています。
  • スペースXはイーロン・マスク氏が率い人類の火星移住、オープンAIとアンソロピックはAI活用で、すでに世界中に名前が知れ渡っているため、IPOは容易と思われます。
  • 米S&P500種株価指数の米巨大テック7企業「マグニフィセント7(M7)」の割合は現在約4割です。これに巨大進行3社が加わると、米S&P500種株価指数の過半以上をAI関連企業が占めることになる可能性があります。
  • ちなみにトヨタ自動車の時価総額はドルベースで約3000億ドル、注目の巨大新興3社のIPO後の時価総額はそれぞれ1兆ドルを上回ると見込まれ、IPOが実現すればいきなりトヨタ自動車をはるかに上回る時価総額となる予測です。
  • やはり今後も米国主導で世界が動いていくのでしょうか、、、?(投資は自己責任で!)

【記事概要】

  • 米スペースXが20日、6月の新規株式公開(IPO)に向けた目論見書を公開した。評価額は2兆ドル(約318兆円)とされ、年内IPOをめざすオープンAI、アンソロピックを含む米巨大新興3社に資金が集まる。市場でテック偏重が一段と進む要因になる。
  • スペースXが目論見書にあたる「S-1」でナスダック市場に上場する計画を公表した。IPOを巡っては、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が20日にオープンAIが早ければ22日にもIPOを申請すると報じており、巨大新興企業の上場が続く見通しだ。
  • スペースXは財務状況が明らかになった。2025年12月期は売上高187億ドルで最終損益は49億ドルの赤字だった。事業別では1000万件超の利用者を抱える衛星通信「スターリンク」が44億ドルの営業利益を稼ぐ一方、人工知能(AI)部門は64億ドルの赤字だった。
  • 想定売り出し価格や新規株式発行数は開示しなかった。証券コードに相当するティッカーシンボルは「SPCX」。23社いる幹事社に米国みずほ証券も加わった。
  • スペースXは米起業家のイーロン・マスク氏が02年に創業し、民間のロケット打ち上げや衛星通信事業を開拓してきた。同氏が率い、AI開発やSNS「X(旧ツイッター)」を手掛けるxAIを2月に買収した。
  • IPOの調達額は750億ドル、評価額は売上高の100倍を超す2兆ドルとも言われる。調達額で19年のサウジアラムコ(約290億ドル)を上回り、過去最大のIPOになる。スペースXはAI開発や、米テスラ、米インテルと連携した半導体量産計画「テラファブ」などに調達した資金を投じるとみられる。
  • 「人類の火星移住」という大胆な構想を掲げるマスク氏に対する投資家の期待値は高い。評価額2兆ドルで上場すれば、時価総額で米メタやマスク氏が率いるテスラを上回ることになる。
  • スペースXは議決権が異なる種類株などを使う。目論見書によると株式の48%を保有するマスク氏が議決権ベースで85%を持つ。軍事作戦でも使われるようになった衛星通信やAI技術を抱える上場企業を創業者が「支配」できる構造で、企業統治(ガバナンス)の面で課題を抱える。
  • 26年は米国企業による「兆ドル級」のIPOが相次ぐ。
  • WSJによると、オープンAIは計画の詳細を非公開にしたまま規制当局に申請書を提出し、最短で9月の上場をめざす。1兆ドル(160兆円)超の時価総額を狙うとみられる。
  • 対話型AI「Chat(チャット)GPT」でAIブームをけん引するオープンAIは、4月時点の評価額が8520億ドルだ。営利化や創業期の資金使途をめぐるマスク氏との訴訟を抱えていたが、18日の一審判決でオープンAI側が勝訴した。上場に向けた障害が1つ取り除かれていた。
  • オープンAIを上回る急成長を続けるのが21年創業のアンソロピックだ。法人を中心にAI「クロード」の利用が急増している。評価額は近く9000億ドルを超す見通しで、年内のIPOをめざすとされている。
  • 20日には26年4~6月期に四半期ベースで初の営業黒字(調整後)を見込んでいることが、関係者への取材でわかった。売上高が109億ドルと1~3月期の2.3倍に増える。計算資源確保のため赤字が続いていたが、利用急拡大で短期的に収益が改善する。
  • オープンAIやアンソロピックが上場して、時価総額が1兆ドルを超えれば、トヨタ自動車のドル換算の時価総額の約3000億ドルを大きく上回ることになる。
  • 米国市場で株価は最高値圏にあるものの、大型資金調達が3件続いた場合、投資家の受け入れ余力に不安も残る。
  • 大手会計事務所のアーンスト・アンド・ヤング(EY)の集計では25年の世界のIPO調達額は1770億ドルだった。スペースXの750億ドルは4割超にあたる。オープンAIとアンソロピックが同規模の調達に成功すれば、3社で世界の年間調達額を上回ることになる。
  • IPOに投じる資金を捻出するため、既存の株式を売りに出す投資家もいるとみられる。株式市場では巨大IPOが波乱要因になり得る。
  • 米国市場の「テック偏重」も加速する。
  • すでに米S&P500種株価指数の構成銘柄で時価総額全体に占める米巨大テック7企業「マグニフィセント7(M7)」の割合は約4割だ。スペースXやオープンAIがこれらの企業と並ぶと、米市場でテック偏重のゆがみはさらに大きくなる。