EV販売が37カ国で最高 中東危機後、原油高で割安感 中国が輸出攻勢https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260602&ng=DGKKZO96634820R00C26A6MM8000
【コメント】
- 昨日の日経平均株価は連日の高値更新でした。AI関連でソフトバンクが値上がりし、トヨタ自動車の時価総額を抜きました。日本の産業が、自動車からAIに変わっていくことを象徴する事象だったのかなと感じます。
- 一方で昨今のガソリン価格の高騰を受け、各国でEVの販売が拡大しているようです。
- このEV化に日本の自動車メーカーはついて行けてなく、中国自動車メーカーの存在感が高まっています。
- 韓国やベトナムなど、日本と同様に石油をほぼ100%輸入に頼っている国々のEVシストが目につきます。
- 日本政府はガソリン価格の高騰に対し補助金を出しガソリン価格を170円程度に止めていますが、他国は原油市場の推移に依拠しているようです。これがEVシフトを加速させている一因と思われます。どうも日本政府の政策は産業革新を阻害しているように思えます。
- 他の記事にありますが、中国は電池の性能を上げる「全固体電池」の開発を加速させているようです。日本の自動車メーカーも開発を進めていますが、中国は「半固体電池」という手段で開発期間とコストを抑えることができる手法をとって早期に市場投入をはかっていくようです。
- ホンダがEVから撤退するなど、日本のEV産業は正直中国に相当に遅れをとっていると感じます。
- 日本も原油を輸入に頼っていることをもっと自覚すべきと思いますが、如何でしょうか?
【記事概要】
- 中東危機による燃料価格上昇を受け、世界で電気自動車(EV)の販売が急増している。3月と4月のいずれかに37カ国が単月販売の過去最高を更新した。新車販売に占める比率は38カ国で1割を超えた。維持費の安さを求める消費者のニーズで普及が進み始めた。
- 中国など一部地域を除きEVは新車価格がガソリン車より高く、充電インフラの整備も途上だ。このため販売は各国の補助金や税優遇などの政策に左右されてきた。
- 米国とイスラエルによるイラン攻撃で原油価格が急騰した。ガソリンの価格上昇や供給不安が世界に波及したことで、EVの安い維持費用に魅力を感じる消費者が増えている。中東緊迫によりEV普及の力学が規制・補助金主導から市場主導に変わりつつある。
- S&Pグローバルモビリティのデータから集計した。データを取れる150カ国のうち、3月に単月としてEV販売の過去最高を更新したのはオーストラリアや英国など28カ国に達し、4月もブラジルやフィリピンなど9カ国あった。3、4月ともに91%の国でEV販売が増えた。販売増加国が9割を超えるのは2023年4月以来だ。
- 原油の中東依存度が高い韓国は3~4月のEV販売が前年同期の2.4倍になった。EVシェアは14ポイント増の26%に高まった。東南アジアは4割増え、シェアは16%となった。欧州連合(EU)も一時の停滞から脱し4割増えた。中国は8%減ったものの新車全体の需要も落ちたためEVシェアは42%と5ポイント上昇した。
- 25年9月にEVへの補助金が打ち切られた米国は20%減と落ち込んだ。世界全体の伸び率は8%増にとどまったが米中を除く148カ国では5割増となり、シェアも12%と過去最高に達した。
- 新車販売のEV比率が10%を超えた国は38カ国で、普及拡大の分岐点とされる16%を超えた国は28カ国になった。
- 補助金でガソリン価格が抑えられている日本も3~4月のEV販売は5割増えた。1月に更新された補助金の効果などで大きく伸びたがシェアは2%にとどまる。
- 国際エネルギー機関(IEA)は5月にまとめた報告書で今回のエネルギー危機への対応が「今後何年にもわたって世界の自動車市場を形作ることになる」と指摘した。
- 1970年代のオイルショックは燃費の悪い大型車の市場を冷え込ませ、小型で燃費効率の良い日本車が世界で普及する契機となった。EVを購入する消費者が増え、理解が深まれば、中東情勢が沈静化してもEVシェア拡大の流れは続く可能性がある。
- EVシフトが進む中で中国メーカーが存在感を高めている。中国の業界団体が発表した4月の輸出台数は7割増の90万台だった。東南アジアではすでに中国勢の低価格EVが日本車のシェアを奪い始めた。
- 米国でのEV需要の失速でホンダなど自動車各社はEV関連の損失を計上した。世界全体でEVシフトが新たな局面を迎えるなか、地域ごとに異なる環境を踏まえたかじ取りが求められる。
