「HONEBUTO」にご用心 高市政権の財政健全化、海外投資家が疑念https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA177LS0X10C26A7000000/

【コメント】

  • 「HONEBUTO」という単語が海外投資家の間で常用語になっているようです。
  • 責任ある積極財政の効果が投資家の信任を得ていない結果、金利上昇と円安を招いています。
  • 効果が出なければ赤字国際の乱発を招き、日本経済が破綻の道を辿るというホラーストーリーも想定できることから、日本売りが発生している状況はここ半年変わってはません。
  • 円安は日銀が金利を上げれば落ち着く可能性はありますが、利上げは民間の経済活動にネガテイブで、高市政権の政策と相入れません。
  • 今日の朝刊では、円安に関する記事が多数あります。当面170円をつけるとの予想もあります。現在の円は割安であるとの評価は投資家の共通認識のようですが、円を買いにいく動きはありません。将来の日本に不安を感じているからのようです。
  • 技術革新を起こさなければ経済発展はないとの記事もあります。高市政権、支持率も上がっており、なかなか難しい局面です。

【記事概要】

  • 「まだ閣議決定もしていない政府のただ一つの文書の原案が原因だとは思っていない」。15日の党首討論、高市早苗首相は国民民主党の玉木雄一郎代表から「骨太ショック」について問われこう反論した。
  • この弁明には裏がある。政府高官は「党首討論でショックの議論をかわせるように、骨太方針の閣議決定を遅らせた」と打ち明ける。消費税減税を巡る与野党協議の停滞もあって、当初14日を予定していた閣議決定は1週間延びた。
  • 6月30日の原案公表をきっかけに金利が急騰した「骨太ショック」。長期金利は7月9日に一時2.9%に達し、円安も進んだ。市場関係者は「起こるべくして起こった」とみる。
  • 6月中旬、英HSBCの在香港のエコノミストはリポートで投資家にこう警鐘を鳴らしていた。「7月の注目点は『Honebuto』だ。財政懸念が再燃すれば、超長期債の買いが解消される可能性がある」
  • 骨太への市場の関心は近年、薄れていたが今回は違った。高市政権の「責任ある積極財政」の実相を読み取ろうと待ち構えていた。
  • 「370兆円の裏付けは何だ」。骨太に入る官民投資額の事前報道が広がると、ある外資系証券の債券ディーラーの元に海外投資家からの質問が相次いだ。政府支出がどこまで膨らむかに関心は集中した。
  • 米ダブルライン・キャピタルで債券チームを率いるビル・キャンベル氏は「原案段階で財政健全化の文言を削り、日銀の金融正常化のペースが緩むような内容にしたのは、不必要なミスだった」と指摘する。
  • 骨太原案を執筆した城内実経済財政相は7日の記者会見で「原案の趣旨と異なる受け止めであり誤解だ」と述べ、原案の文言を修正しない考えを示した。この頃から、政府・与党で市場の不安払拭を求める動きが始まっていた。
  • その中心を担った片山さつき財務相は自民党側から骨太の修正要求が出るよう動いた。小林鷹之政調会長と水面下で調整し、7日の政調全体会議では金融・財政に詳しい議員から「日銀の独立性を尊重する趣旨の記述を入れるべきだ」との意見が出た。
  • この火消しの動きには伏線がある。今年1月、自民党の衆院選公約に消費税減税が浮上したことを機に長期金利が上昇した際、ベッセント米財務長官が公に苦言を呈した。片山氏は「赤字国債には依存しない」などと釈明に追われた。
  • ベッセント氏は今も日本の財政不安や利上げの遅れによる円安、金利上昇を懸念しているとされる。閣議決定した最終版では、日銀の独立性に関する日銀法3条について脚注で触れた。日銀に関する記述は2度修正を迫られた。
  • 文言調整や市場への口先介入を重ねても、政権の積極財政や日銀へのスタンスが変わったわけではない。市場は年末の予算編成に向けて、消費税減税や防衛費、成長投資などの財源が明確に確保されるかどうかに注目する。ショックの火種はなお残っている。
  • 「気合と根性だけでマーケットは動かない」。玉木氏が党首討論で発した一言が、本質を突いている。