日経平均終値2134円安、AI・半導体株総崩れ 拭えぬ中東不安https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL191GETZ10C26A8000000/

【コメント】

  • 米国株安を受け日本株下落が続いています。18日と19日で約4,000円の下落です。
  • 昨日も記載しましたが、やはり世界的な金利上昇に加え、中東情勢の不透明感による原油高に伴うインフレ懸念が原因です。加えてAI・半導体銘柄の相対的な割高感も意識され下げの要因になっています。また金利上昇ならば銀行株の上昇が常ですが、銀行株まで下落しています。
  • 各種報道を読んでいると、現状はリーマンショック時に酷似しているとコメントするアナリストもいます。リーマンショックの際は、多額の住宅債権、いわゆるサブプライムローンが焦げつき、これがひきがねとなり世界的な金融混乱を誘発しました。
  • 現在は当時の教訓をもとに金融規制が強化され住宅ローンはさほどでもありませんが、代わってプライベート・クレジットが増加しています。これは、銀行などの従来型金融機関を通さず、資産運用会社やファンドなどが非上場企業や中堅企業に直接行う融資スキームです。一説によるとその残高は、当時のサブプライムローンを上回っていると言われています。
  • 最近、YouTubeなどを見ていると、「新NISAで投資を始めた人々はリーマンショックの恐怖を知らず、ブームに任せてオルカンやSP500を積立ている」「賢者は株を売却し債券に乗り換えている。株が暴落し経済が混沌とする局面では利下げが行われる。その時には債券価格は上昇しているので、高値になった債権を売却し、割安になった株を仕込む戦略をとる」「円安の流れは止まらない。資産の一部を外貨建て債券に移すことも検討すべき」などといった露出が増えているように感じます。
  • さて、どうしますか?(投資は自己責任で!)

【記事概要】

  • 9日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続落し、前日比2134円31銭(3.16%)安の6万5326円42銭で終えた。下げ幅は一時2300円を超えた。18日の米半導体株安を受け、ソフトバンクグループ(SBG)やアドバンテストなどの人工知能(AI)・半導体関連銘柄が軒並み売られ、日経平均を下押しした。中東情勢の不透明感も拭えず、長引く物価高で個人消費が落ち込むとの警戒も投資家心理を冷やした。
世界的な金利上昇に懸念
  • 日経平均が連日で大幅安を演じたのは、中東情勢の不透明感や世界的な金利上昇への懸念が背景だ。18日の米株式市場では主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が5%近く下げ、東京市場では東京エレクトロンやキオクシアホールディングスなどのAI・半導体関連が総崩れとなった。日経平均は節目の6万6000円をあっさりと割り込み、18日と19日の2日間で4000円近く下落した。
  • 米国とイランの間で緊張緩和の兆しがみえていない。イランのガリバフ国会議長は18日に「米国が約束を履行するまでホルムズ海峡は再開放されない」と述べた。トランプ米大統領は18日、自身のSNSに「イランとの間で進行中、または予定される協議や対話は一切ない」と投稿し、6月に結んだ停戦合意は事実上崩壊した。7月には一時1バレル70ドル台を下回っていた米原油先物相場は85ドル台で高止まりが続く。
  • 日本株に逆風となっている世界的な金利の上昇は、米国の財政悪化懸念が一因だ。ロイター通信と調査会社イプソスが17日に公表した世論調査結果では、トランプ氏の支持率は33%と、第2次政権の最低を更新した。ベネズエラへの軍事攻撃を「成功体験」に米国はイランにも攻め込んだが、戦闘の長期化で支持率にマイナスとなった。
  • 楽天証券経済研究所の土信田雅之シニアマーケットアナリストは「11月の中間選挙に向けてトランプ氏は支持率を回復させるため、大規模な景気刺激策を打つとの観測が金利上昇圧力につながっている」と指摘。金利の上昇傾向が続けばPER(株価収益率)が高いAI・半導体銘柄の相対的な割高感を意識させ、日本株に逆風との見立てだ。
原油高でインフレ、消費に逆風
  • 長引く原油高によるインフレは日本の個人消費を冷やし、日本株にマイナスとの見方もある。内閣府が17日に発表した2026年4〜6月期の国内総生産(GDP)速報値では、個人消費が8四半期ぶりのマイナスだった。野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは7〜9月期には、企業間で取引される原油関連財の価格上昇の影響が消費財に本格的に波及するとして「個人消費は一段と悪化する」とみる。
  • 物価高によって個人消費が弱含むとの懸念を映し、19日には東証の業種別株価指数「小売業」が6日続落した。小売りの代表銘柄であるファーストリテイリングは7日続落し、一時7万4260円と5月22日以来約3カ月ぶりの安値に沈んだ。7月8日に付けた株式分割考慮ベースの上場来高値(8万8690円)から1割強下げた。
  • 野村総研の木内氏は、ホルムズ海峡と同海峡にかわる原油などの調達ルートとなるバベルマンデブ海峡の二重の封鎖が数カ月から半年以上続くとの前提で、米原油先物相場の水準ごとに日本経済への影響を試算した。米原油先物相場が26年平均で1バレル90ドルで推移するシナリオでは、26年の実質GDPはマイナス0.17%(平均70ドルで想定した場合との比較)、平均100ドルで推移した場合では、マイナス0.26%(同)と推計した。木内氏は、原油先物相場が高止まりすれば「日本経済には相応の打撃だ」と指摘した。
  • 日経平均がここから再び戻りを試すには、克服すべきリスク要因はなお多い。