日経平均、終値1889円安 世界金利高でよぎる「うたげの終わり」https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL020ROTS6A900C2000000/

【コメント】

  • 昨日は日経平均が2000円弱下落しました。
  • 金利上昇が嫌気された展開です。10年国債の金利の3%台定着が見込まれる中、リスクが伴う株よりも債券に投資をした方が良いという傾向も実際でてきているのではないかと思います。
  • 記事の後半にある、大和証券の木野内栄治氏のコメントに注目です。
  • 怖い見解ですが、最近の経済情勢は、1987年10月の「ブラックマンデー」の時とにているとのことです。当時はイラン・イラク戦争で原油相場が不安定化していました。加えて当時就任したばかりの米連邦準備理事会(FRB)のグリーンスパン元議長が利上げに踏み切り株式相場に冷水を浴びせました。
  • 現在はご存知の通り、ホルムズ海峡封鎖による原油価格の高騰、FRBのウォーシュ議長も新任で思いの他利上げ派の感じを醸し出しています。
  • もしブラックマンデーの再来があると、株価回復には時間がかかると想定されます。ブラックマンデーの後、株価が暴落前の水準を回復するまでに要した期間は約2年でした。
  • 過去の歴史を見ると、9-10月は世界的に株価が低迷していました。最近の株価の伸び悩みが、このような季節要因であるならば問題はありませんが、原油高、金利高、円安修正といったこれまでとは違った経済の動きがあるので要注意です。
  • 一方で、長期積立のみをされている、いわゆるNISA投資家には長い目線で影響はなとと思います。(投資は自己責任で!)

【記事概要】

  • 2日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に3日続落し、終値は前日比1889円70銭(2.85%)安の6万4325円64銭だった。インフレ加速や財政拡大への懸念から世界で金利の先高観が強まり、アジアの株式市場が軒並み安となっている。世界的な金利上昇のあとに株価が暴落した1987年の「ブラックマンデー」の再来を懸念する声も出始めた。
  • 日経平均は朝安後に下げ幅を広げる展開で、前日比の下げ幅は一時1999円87銭と2000円安までわずか13銭に迫った。ソフトバンクグループ(SBG)が一時7%安、東京エレクトロンとアドバンテストがともに一時5%安となるなど人工知能(AI)・半導体株に売りが膨らみ、節目の6万5000円を約1カ月ぶりに割り込んだ。
  • この日は韓国総合株価指数(KOSPI)が4%安、台湾加権指数が2%安となるなど、ほかのアジア市場でも株安が連鎖した。株安の引き金を引いたのが、主要7カ国(G7)を中心とした世界的な金利上昇だ。
  • 1日の債券市場では米長期金利が4.80%と2025年1月以来の水準に上昇。欧州ではドイツの長期金利が一時3.3%台後半と11年以来の高い水準をつけた。国内債券市場では1日に長期金利が30年ぶりに節目の3%台を突破し、2日も一時3.015%と1996年9月以来の水準に切り上がった。
  • 中東情勢を巡る不透明感も再び強まっている。1日には米中央軍がイラン革命防衛隊の拠点を空爆したと発表し、ニューヨーク原油先物相場は大幅高となった。原油高が再加速すれば、インフレ圧力が強まるとの警戒感が金利を押し上げる。
  • T&Dアセットマネジメントの浪岡宏チーフ・ストラテジストは「米国では原油の備蓄量が減少している。加えて中東情勢に関してイラン側は、米国側が11月の米中間選挙前に大きく動けないとにらんで強気な態度に出る可能性があり、戦闘の長期化が意識されやすい」と話す。
  • 日本と米国の利上げ観測の高まりも重荷だ。国内では7月末に日米両政府が協調して円買い為替介入に動いて以降、日銀の利上げ観測が急速に強まっている。直近では9月の金融政策決定会合で日銀が利上げに踏み切るとの予想は約9割まで上昇した。
  • 物価高対応のため日銀は継続的な利上げを余儀なくされるとの見方は多い。帝国データバンクのまとめによると、9月の飲食料品の値上げ品目数は前年同月比約3倍の4923品目と単月では3年5カ月ぶりの多さになる見通し。BofA証券の工藤嵩泰シニアエコノミストは「食品値上げの影響は9月以降の消費者物価指数(CPI)に波及してくる。年末から年明けにかけてより広範な価格上昇が鮮明になる」とみる。
  • BofAでは日銀の政策金利が現在の1%から2027年7月には2%まで引き上げられると予想し、工藤氏は長期金利の3%は通過点との見方も示した。
  • 株式市場では、金利上昇で相対的な割高感から株式に売りが出やすくなるとの懸念が広がる。とくに成長株とされるAI関連は金利と比べた益回りが低く、金利上昇局面で投資妙味が下がりやすいことも売りを促す可能性がある。
  • 大和証券の木野内栄治チーフテクニカルアナリストは1987年10月の「ブラックマンデー」との相似点にも着目する。80〜88年のイラン・イラク戦争では原油輸出を妨害するため双方がタンカーをミサイル攻撃する「タンカー戦争」が起き、原油相場が不安定化した。米国ではドル安やインフレへの警戒から金利が上昇し、その後、株価が暴落した。
  • 木野内氏は「当時就任したばかりの米連邦準備理事会(FRB)のグリーンスパン元議長が利上げに踏み切り、国際協調もうまくいっていなかった。足元でもウォーシュ新議長による利上げ観測などが浮上し、ブラックマンデーと似通っている面が多い」と指摘する。ウォーシュ議長はグリーンスパン氏の政策運営などを参考にしているとされる。
  • 2日はここまで9連騰してきた東証株価指数(TOPIX)の上昇も止まった。木野内氏によると過去のパターンでは連騰記録が10日以上続くと一段高となる事例が多かったが、9日までで止まると当面の天井となりやすいという。実際、米金利上昇への懸念が強まった2021年3月や「チャイナ・ショック」に見舞われた15年8月はいずれも9日で連騰記録が途切れた。
  • 株価は「目先はいったんの天井になる可能性がある」といい、木野内氏は10月初旬ごろまでに5万8000円まで下落する可能性があるとみる。過去を振り返ると、米国の利上げ開始後にしばらくして株価がピークを迎えることが多かった。金利高は歴史的なAI・半導体株の上昇に沸いた株式市場の「うたげの終わり」を示唆している可能性がある。