定数31減案、自民党の議席占有率68→72%に 2月衆院選で試算https://www.nikkei.com/paper/20261030M101/PD00000/article/DGXZQOUA290AZ0Z21C26A0000000
【コメント】
- 国民民主党が賛成に加わって、衆院の定数削減が可決されそうです。
- 31議席を比例区で削減するとのことです。
- 衆院選は、小選挙区と比例区がありますが、今回比例区を削減することで、これまで3対2であった比率が、ほぼ2対1になります。
- 小選挙区は各地域の「民意集約」、比例区は「民意反映」というのが理念ですが、小選挙区と比例区で同一人物が立候補しても良いというおかしな制度になっています。
- 比例区は、日本全国を視野に入れた識者のみが立候補すべきで、小選挙区での立候補者とは素養が異なるはずです。
- 「小選挙区で落選しても、比例区で復活当選」は理解に苦しむ制度です。最近問題になった簗(やな)前農林水産大臣も比例区復活組です。
- 定数是正とともに、小選挙区/比例区のダブル立候補の禁止も行うべきかと感じます。
【記事概要】
- 自民、日本維新の会、国民民主の3党は29日、衆院の選挙制度改革をめぐり、比例代表の定数を31削減し、中小政党に有利な議席配分の方式を導入すると合意した。2月の衆院選の結果で試算すると、自民党の議席占有率は7割超でなお上昇する。
- 自維国の幹事長らは同日、国会内で会談し、選挙制度改革に関する合意文書に署名した。3党で今国会に法案を共同提出し、成立を期すと確認した。国民民主の榛葉賀津也幹事長は会談後「いい形で妥協できた」と語った。
- 自維国の合意は①比例定数の31削減、②議席配分方式をいまの「ドント式」から中小政党に有利な「修正サンラグ式」に変更――が柱となる。各党の得票数をまず「1.4」で割り、その後「3、5、7…」と奇数で割って当選者を決める。
- 修正サンラグ式はドント式に比べて大政党が有利になるのを防ぎつつ、「サンラグ式」に比較して小政党の乱立を防ぐ折衷案としての意味がある。
- 日本経済新聞は2月の衆院選でこの2つの要素を反映した議席数を試算した。自民党は6議席減るが、議席占有率は68%から71%に増えていた。
- 自維国の合意は③比例の中国、四国ブロックを統合④復活当選に必要な最低得票率の引き上げ⑤比例候補が不足した場合は欠員とする――も盛り込んだ。
- これらの変更も反映して試算した。ブロックの定数配分は2020年の国勢調査を使用した。③は全体には大きな影響を与えなかった。④は参政党やチームみらいの議席減が目立った。
- ⑤については、2月の衆院選では自民党の比例名簿の不足があり、他党に計14議席を譲っていた。この分を欠員とすると、自民党の議席占有率は71%から72%に上昇する。
- 自民党は14、維新は5、国民民主は4議席減る。衆院選当時の中道改革連合は12、参政党は6、チームみらいは3議席失うこととなる。
- 自維は衆院議員定数の1割にあたる45議席を比例のみで減らす法案を提出している。自民党が政党間協議で示した試算ではこの場合は同党の議席占有率は75%だった。これより低下するものの、自民党に有利な状況は変わらない。
- 「比例のみ45減」の法案は野党が総じて反対し、継続審議となっていた。自民党は一部の野党の協力を得るため国民民主の主張を取り入れ、削減幅を45から31に縮小した。
- 自民党は地方の人口減少をふまえ、小選挙区の削減はできないと主張する。比例のみを削減するかわりに、修正サンラグ式を導入して中小政党に配慮すると説明する。
- 現行の小選挙区比例代表並立制は、大きく分けて小選挙区は政権交代を可能にする「民意の集約」、比例代表は多様な民意をくみ取る「民意の反映」の機能がある。
- これまで衆院の小選挙区と比例の定数比はおおよそ「3対2」だった。公明党の中野洋昌政調会長は29日の記者会見で、比例のみ31議席削減になれば「2対1」に近づくと批判した。
- 選挙結果がより小選挙区に偏重し、結果の振れ幅が大きくなる可能性がある。
