信用買い残 利上げの影 20年ぶり残高に投資家負担増の重荷 コール市場、株安圧力映すhttps://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260205&ng=DGKKZO94210490U6A200C2DTC000
【コメント】
- 少し専門的なヘッドラインの記事ですが、内容は「投機マネーに注意」です。
- 日本株は現在最高値近辺にあり、今後も60,000円をうかがう可能性があるとの強気の予想があります。
- 現在の株高は歴史的に高水準に積み上がった「信用取引による株買=借金して株を買う=信用買」によるところがあることも見逃せません。借金をしているからには毎日金利を払いながら値上がり期待の株を持ち続けている状況です。
- SBIなどのネット証券大手は、相対的に格安な金利を投資家に提供し株質投資を促進しています。
- この状況下で日銀が利上げを行なうと、投資家も中には支払う金利が増加に耐えられず株を売却し借金を返済せざるを得なくなるという状況がおとずれます。
- そもそも「信用買」は必ず将来売却が伴います。歴史的に積み上がっている信用買残が一気に巻き戻される(売却)状況がおとずれると株価は大幅に下落します。
- 現金で投資をしている限りは、株価が下落しても評価損をありますが損失実現はしません。現金投資は再度の値上がりを待てる余裕があります。投資は安全に行いましょう!
【記事概要】
- 最高値圏の日本株市場で需給の均衡が揺らいでいる。市場関係者が不安視するのが20年ぶりの高水準に積み上がった信用買い残だ。日銀の断続的な利上げで投資家の金利負担が増えるほど信用買い残が解消に向かい、株価上昇を阻む売り圧力になりかねない。金融機関が短期資金を貸し借りするコール市場に変調の芽が見え隠れする。
- 2020年春以降の株高をけん引した原動力の一つが信用買いだった。買い残高(東証と名証、制度信用と一般信用の合計)は足元で5兆3867億円と2006年5月以来の高水準となった。
- 信用取引は原則としていずれ反対売買が必要になる。後に続く投資家が現れなければ巨額の買い残は将来の売り圧力になる。市場では、投資家が信用買いの際に証券会社に支払う「買い方金利」の上昇が話題を集める。
- 対面の制度信用では野村証券が2.22%から2.38%に、SMBC日興証券が1.35%から1.97%に引き上げた。証券会社が資金を借りる日本証券金融も2カ月連続で融資金利を引き上げて1.49%とした。
- 背後にあるのが証券会社の資金調達コストの増加だ。証券各社は一般に無担保コール市場などの短期市場から資金を調達し、顧客に貸し付ける。調達の中心は1~3カ月程度の「ターム物」だ。
- 日銀は25年12月に30年ぶりに政策金利を0.75%に引き上げ、市場は4月までの再利上げも7割の確率で織り込む。短期金利の上昇を受け、証券会社も買い方金利の引き上げを余儀なくされている。
- 過去を振り返ると買い残の減少は株安のシグナルになってきた。00~01年にはゼロ金利解除に伴い買い残が5兆円から1兆円に縮小。日経平均株価は1万円を割った。06~08年も2回の利上げで買い残は6兆円から1兆円に減り、日経平均も下げた。今後の利上げが逆回転の引き金をいつ引いてもおかしくはない。
- 日銀の利上げだけでなく、資金需給の引き締まりも響いている。ターム物の資金を供給してきた地銀は、取引先の設備投資やM&A(合併・買収)に伴い貸し出しを伸ばし始めた。一方、ネット銀や都銀との金利競争で預金獲得は後手に回る。「以前に比べると各社の供給量が7~8割程度に減った」(SMBC日興証券の尾嶋一博資金部長)との声が漏れる。
- コール運用を手がける金融機関担当者は「以前はターム物で2兆円運用していたが、今は3000億~5000億円。利回りが高い証券各社にもっと貸したいが、与信枠の上限がある」と明かす。すでに無担保コール市場で証券関連の調達シェアは5割に達する。証券会社は日証金経由でも資金を調達できるがコストは格段に上がる。
- 個人投資家が負担する買い方金利はどこまで上がるのか。野村などと異なり、金利を据え置くネット証券大手の対応が先行きを左右しそうだ。
- 貸借対照表から推計すると、25年末時点で買い残シェアはSBI証券が40%、楽天証券が24%、松井証券は7%を占める。金利引き上げで他社へ顧客が逃げるのを嫌った我慢競争が続く。あるネット証券関係者は「SBI、楽天が動かなければ上げられない」とこぼす。
- ターミナルレート(政策金利の最終到達点)の見通しが大幅に切り上がるなか、買い方金利が現状の2~4%程度から4~6%程度に達する局面も考えられる。信用取引の多くが当日中に返済を行う「1日信用」であることを差し引いても、投資家の負担増は確実だ。
- 「4%を超えたらさすがに苦しい」。都内在住の40代男性はSBI新生銀行株などで信用買いの持ち高を1000万円構築し、含み損を抱えながら2%の金利を払い続けている。今後、金利上昇が進めば「現物株に取引の中心を移したい」と語る。レバレッジを効かせた株買いの総量は減少に向かいそうだ。
