揺らぐ監査(上)膨らむ業務、減る報酬 監査法人から会計士流出 顧客企業、薄い保証意識
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20240221&ng=DGKKZO78637380Q4A220C2DTA000
  • 会計不正などを背景に業務が重くなっているのに企業が監査法人に払う報酬は減少に転じているよう。待遇への不満から一般企業へ移る会計士も多い。制度の持続可能性が問われている。
  • 激務に嫌気が差し、若手会計士は監査法人を次々と去り、監査法人で働く公認会計士の比率は23年3月に40.6%と10年で11ポイント下がった。人材流出が加速すれば、監査制度そのものを揺るがしかねない。
  • 人件費アップはあるが、監査報酬が上がりにくい現実があるようだ。監査法人がメーカーに報酬引き上げを要請したところ、交渉の場に資材などの購買担当者が現れたそうだ。
  • 監査人のサインは投資家への保証だが、企業と監査法人の関係はどうあるべきか。市場の信頼を高められるよう、最適な在り方を模索する必要がある。