米利回り逆転、戦後最長 軟着陸シナリオに懸念 景気後退の予兆、過去10回不況入り
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20240510&ng=DGKKZO80555680Z00C24A5ENG000
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- 米国がくしゃみをすると日本は風邪をひく。そう言われるほど日本経済は米国経済の影響を受ける。
- その観点で、今朝は看過できない記事が掲載されていた。
- 米国債券市場で長期金利が短中期の金利を下回る「逆イールド」が1年10カ月続いているとのこと。これは、米国のインフレ圧力が根強く、高水準の政策金利が続いているため。
- 逆イールドは、過去の例からすると景気後退と株安の予兆とされている。
- 債券は通常、元本回収に時間がかかるため満期までの期間が長い方が利回りが高い。一方、インフレを抑えるために政策金利を高く保つ金融引き締め局面では、利上げを織り込んで短中期の金利が上がる一方、将来の景気減速を見越して長期金利は下がる。これが長短金利が逆転するのが逆イールド。
- 今回の逆イールドは2022年3月に始めた利上げがきっかけで、同年7月から2年債と10年債の利回り逆転が続き、24年3月には、戦後最長を記録。
- 過去の例では逆イールドが生じて1~2年後に景気が後退し、株安をもたらしている。
- 今回市場は景気が底堅いままインフレが収束し、FRBが利下げして逆イールドが解消される、というソフトランデイングの見方もあるようだが、過去の例からするとやはり要注意。
- 戦後、逆イールド局面は11回あり、うち10回は景気後退と株安を伴っている。「逆イールドのシグナル性は軽視すべきではない」と投資の専門家は警戒している。
- ただ、米S&P500のトレンドを見ると、一時的な下落は必ずあるものの長期的には上昇している。(投資は自己責任で)