米利下げ「年内1回のみ」 FOMC、政策金利は据え置き
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN10CPC0Q4A610C2000000/
日銀、保有国債を減額へ きょうから決定会合 「量」も正常化へ一歩
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20240613&ng=DGKKZO81350970T10C24A6MM8000
  • 昨夜米国で米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、①FRBは政策金利を5.25〜5.5%に7会合連続で据え置き  ②年内の利下げ予想は参加者の中央値で3回から1回に減少  ③パウエル議長はデータ重視で慎重に判断する姿勢を強調  を決定。 これを見ると、これまで近々に利下げ実施に傾くと見ていた方針を、インフレ懸念が払拭されないため先延ばしにすることを明確に決めたようだ。
  • 一方、日本では今日から金融政策決定会合を開き、国債買い入れ残高を減らす措置を講じるようだ。3月に異次元緩和を解除(マイナス金利の解除)はしたが、引き続く利上げがなかなかできない状況短期金利を上げれば変動型住宅ローンの利払いが増加し家計を直撃する懸念。長期金利を上げれば大量の国債に対する利払いが増加し、最悪の場合は日本国債の格付けが投資適格を維持できない可能性があり、円安が加速することも考えられる。なのでまずは保有国債の残高を段階的に減らす(市場から現金を吸い上げる)手法をとるよう。金利(の上昇)に続き「(現金の)量」の面でも、異常だった政策を正常化へと(ほんの少し)一歩踏み出すようだ。
  • これらの日米の金融政策の動きを見ると、中長期では確実に金利差縮小となるが、米国の利下げ速度が減速すること、日本の利上げや量的緩和縮小の速度が遅いことを考えると、ドル円の為替レベルはなかなか円安是正には向かわないのではないかと思われる。
(投資は自己責任で!)