- 内田日銀副総裁の利上げ慎重発言により、昨日は一旦株式相場は落ち着いた。
- しかし昨夜の米国株は3指数揃って下落。加えてシカゴ日経先物も下落しており、今日の株価は軟調と予想される。
- 日本株が変動する理由を簡単にまとめている記事があるので紹介。
- なぜ、かくも日本株相場は荒れているのか。主な原因は3つある。
- 1つ目は、米国経済の変調。雇用や物価など景気指標が軒並み予想を超える下振れとなり、市場でハードランディング(深刻な景気後退)の懸念が高まり、利下げは確実視されている9月では遅すぎるとの警戒が高まった。仮に米国が景気後退に陥れば、日本の景気や企業業績の腰折れは避けられず、日本株に強い逆風。
- 2つ目は、テック株へのマネーの集中。日本も半導体株など値がさのテック株が相場上昇をけん引してきただけに、世界的なテック株のバリュエーション(投資尺度)調整が株価を押し下げた。
- 3つ目は、日銀の追加利上げと、その結果としての外国為替市場で進んだ円高だ。これにより膨張していた「円キャリー取引」が短期間で縮小し日本株にダメージを与えた。加えて、円高の進行は日本企業の増益期待の後退にも直結するため、日本株をさらに押し下げるマイナス材料。
- 植田和男総裁の名を冠した「植田ショック」という言葉が生まれているが、日本株が他国に比して大きく下落した原因は、やはり利上げに関し過度にタカ派的発言を行った先日の植田総裁の会見の影響。
- ただ、この会見での発言は植田総裁自身の意思で行われたのだろうか? 選挙を控え、一部の国民の「円安による物価高」の声に過度に反応した自民党幹部により「強要された」可能性が浮上している。
- 日本にとって大きく捉えれば円安は国益に合致していることが証明されたのではないか?