日本、海外資産が稼ぎ頭に 所得収支19兆円黒字 1~6月最大に 貿易赤字、訪日客で補う
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20240809&ng=DGKKZO82671640Y4A800C2EP0000
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- 宮崎県で最大震度6弱を観測する地震。震源は日向灘。南海トラフ臨時情報の「巨大地震注意」を初めて発表。大災害レベルではないと思われるが、南海トラフが暴れることは要注意。
- 昨夜は新規失業保険申請者数が減少したことなどにより米国株が上昇、シカゴの日経先物も上がっていることから、今日の日本株も堅調に推移か。しかしまだ米国の景況感がはっきりしない状況なので要注意。
- 円安の中、日本が貿易ではなく海外への投資で稼ぐ構造が定着中。投資の収益を示す第1次所得収支の黒字は19兆1969億円と過去最大を更新。貿易収支は赤字が続いた。
- 海外との取引状況全体を表す経常収支は12兆6817億円の黒字。前年同期から59.2%増え、黒字幅は上期として過去2番目の規模。(経常収支とは輸出から輸入を差し引いた貿易収支や、外国との投資のやりとりで得られた収益を表す第1次所得収支、旅行収支を含むサービス収支などで構成)
- (過去は黒字だった)貿易収支とサービス収支はいずれも赤字。特に、貿易赤字は2兆6118億円。輸入額が高い水準である一方、輸出額の伸びは限定的。
- 海外IT企業へのデジタルサービスの使用料の支払いといった「デジタル赤字」は拡大。上期は3.1兆円と、赤字幅が前年同期から12.8%拡大した。
- 一方、株や債券の投資で得た「証券投資収益」は7兆1219億円の黒字、前年同期から2割伸びた。米国の金利高で債券利子の受け取りが増加。
- インバウンド(訪日外国人)需要による旅行収支の黒字幅は2兆5939億円と前年同期の1.6倍を超え、半期として過去最高。
- また円安による影響も大きかった。
- 過去に日本が繁栄していた時代には、主に国内で生産した物品を輸出し貿易収支が黒字だった。この状況下では日本国内の雇用は堅調で街中に活気があった。
- しかし最近は、証券投資やインバウンド需要による黒字が貢献するようになっており、状況は大きく変わった。
- 数十年前には英国が製造業に代わり、投資(金融)やインバウンド需要(観光客)により国の収支を成り立たせるようになっていたが、今の日本は当時の英国に似ている。
- ただし、オックスフォードやケンブリッジなど英国の大学は現在でも世界のトップクラスの地位を保っているが、日本の大学の地位低下は眼を覆うばかり。日本は知的水準の向上を図らなければ、没落の一途を辿る恐れがある。