米金融政策 転換点 FRB議長、9月利下げ「時が来た」 物価目標達成に自信
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20240824&ng=DGKKZO82997750U4A820C2MM8000
日銀、利上げへ複雑な判断 閉会中審査、「年内視野」は維持 市場・政治動向見極め
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20240824&ng=DGKKZO82994800T20C24A8EA3000
  • 先週はジャクソンホール会議と国会閉会中審査があったのでまとめます。
  • パウエル議長は23日の講演で「政策を調整すべき時が来た」と次回9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げをほぼ明言した。世界最大の経済大国の4年半ぶりの利下げは、世界の市場やマネーの動きにも大きな影響を与える。
  • FRBが重視する米個人消費支出(PCE)物価指数の前年同月比の上昇率が7月に2.5%程度になるとの推計も示した。2年前に記録した7.1%から落ち着き、目標の2%が近い。先行きについても「2%に戻る持続可能な道筋をたどっていると確信を深めている」と自信を示した。
  • 一方で過熱した企業の求人意欲は弱まっている。失業率は1月の3.7%から7月には4.3%まで上昇した。人手不足の度合いはすでにコロナ禍前の19年より緩んでいるとして「労働市場のさらなる減速は歓迎しない」とも強調。
  • 日銀の植田和男総裁は23日、衆参両院の閉会中審査に出席し、経済・物価が見通しに沿って推移すれば利上げする方針を繰り返し説明。今後も利上げが必要との考えを示唆した
  • 株式や為替の相場については「引き続き不安定な状況にある」などと述べ、植田総裁も内田副総裁と認識差はないと強調。
  • 植田総裁を任命した首相は9月に退陣すると表明し、自民党総裁選の後に新政権が発足する。結果次第では、金融緩和を強く求める動きが出てくる可能性もある。
  • FRBの利下げは確実。日銀は利上げはしたいが、大幅な円高→日本株安が再度おこる可能性もあり微妙。
  • 政府は新NISAを打ち出し国民に「貯蓄から投資へ」を訴えた立場もあり、正しい金融政策は利上げということはわかってはいるが、利上げは円高を招き日本株は下落することが頭の痛い話。
  • 一方日本人には、利下げで値上がりが期待できる米国株を円高で有利に投資できるうま味はある。
  • この金融政策で、結局は、日本人の多額な貯金は日本企業ではなく米国企業に向かい、ますます米国企業が強くなるのか? これは中長期的には、結局、円安要因。