アナリストの業績予想 上振れ優勢 円高でもAI・訪日客期待
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20240911&ng=DGKKZO83374390Q4A910C2DTA000
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【コメント】
- 円安メリットの剥落により自動車などの輸出産業は業績低迷予想。
- 一方、DX関連/インバウンド関連は好調のよう。
- 今日は、トランプとハリスの第一回討論会。
【記事概要】
- アナリストによる日本企業の業績予想で上方修正が優勢になっている。
- 為替相場が円高に振れてからもプラスが続く。輸出企業の業績の先行きに懸念が出ているものの、生成AI(人工知能)やデジタルトランスフォーメーション(DX)などの恩恵を受ける企業を中心に、市場は強気な見方を崩していない。
- 東京エレクトロンは生成AIの開発・運用に使うサーバーの旺盛な設備投資などを背景に最先端のDRAM(メモリー半導体の一種)向け製造装置が好調。東エレクは海外でも原則円建てで販売しており、為替影響を受けにくい。
- AI関連ではフジクラの25年3月期の純利益予想が、7月末に比べて26%引き上げられた。送配電需要などで恩恵を受ける日立製作所の予想も切り上がっている。
- DX関連も予想の上振れが目立つ。ラクスは経費精算サービス「楽楽精算」などのクラウド事業が伸びる。ネットワンシステムズも企業向けのセキュリティー支援などが好調だ。
- インバウンド(訪日客)の拡大も追い風だ。三越伊勢丹ホールディングスは純利益予想が7%切り上がった。サンリオも商品販売やライセンス事業、テーマパークが好調で純利益予想が切り上がった。
- 他にも国内外の人材派遣などが市場想定を上回ったリクルートホールディングスや、コンテナ船の運賃高騰の恩恵を受ける日本郵船などで市場予想の上方修正が目立つ。
- 一方、円高デメリットが大きいトヨタ自動車や日産自動車など完成車メーカーでは市場予想の下方修正が目立つ。欧州などで販売が振るわないダイキン工業やシリコンウエハー不振が響くSUMCO、中国向けなどで苦戦する資生堂なども予想引き下げが相次いだ。
- 日本企業の業績の期初予想は例年以上に保守的な印象で、24年4~9月期決算には会社計画の上方修正が期待できる」とみていた。