石破首相の構想と決意が伝わってこない
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20241005&ng=DGKKZO83919750U4A001C2EA1000
石破カラー抑え「守り」重視 所信表明演説 衆院選勝利優先し持論封印 地方創生、交付金増も見えぬ使途
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20241005&ng=DGKKZO83919350U4A001C2EA2000
不記載議員の対応、週末も協議 衆院選巡り自民執行部 原則公認案、与党からも反発
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20241005&ng=DGKKZO83916920U4A001C2EA3000
首相所信表明に各党反応 「納得と共感得られず」「具体的な言及がない」
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20241005&ng=DGKKZO83916990U4A001C2EA3000
【コメント】
  • 昨日、石破新首相は所信表明演説を行ったが、稀に見る野党からの大きなヤジ。一方自民党からの応援の声は少なかった印象。
  • 総裁選での持論を相当にトーンダウンさせていること、予算委員会で徹底した論戦を行う前に衆院解散総選挙を行うことなどが、稀にない強い批判を浴びている。
  • この状況で、裏金議員を公認すれば混乱の極地に陥ると思われるが、石破首相はどう判断するのか?
  • テレビで一般市民の声を聞いていても「期待はずれ」の声が早くも多く出ている。
  • 自民党主流派(麻生派)は、石破氏をスケープゴートにし短命政権に終わらせる意図があるのかもしれない。
【記事概要】
  • 石破茂首相は4日の所信表明演説で5つの「守る」を政権運営の柱に据えた。
  • 「アジア版北大西洋条約機構(NATO)構想」や日米地位協定の改定などの持論は封印
  • 衆院解散・総選挙での勝利へ、党内で意見の割れる政策を避ける守りの安全運転を優先
  • 不記載があった議員を次期衆院選で公認する案が出ていることについて野党から批判の声。与党からも「国民の理解が得られない」との意見が出ている。
各党反応
  • 立憲民主党の野田佳彦代表は国会内で記者団に「まれに見るスカスカの所信表明だった。総裁選で具体的に熱っぽく語っていたことが全然入っていない」と指摘した。
  • 日本維新の会の馬場伸幸代表は記者会見で「薄っぺらい、具体的な言及がない、パッションもない、ないないづくしの演説だった」と批判した。
  • 共産党の田村智子委員長は「手のひら返しがいくつもあることを指摘しなければならない」と非難した。
  • 国民民主党の玉木雄一郎代表も「納得も共感も感じるところが一カ所もなかった」と述べた。
日経社説のポイント
  • 首相就任後に現実を見据えた政策に軌道修正する判断は妥当だ。ただ全般的に政権の独自色がかすみ、何を本当にやりたいのかがわかりにくい
  • 5度目の挑戦でつかんだ首相の初演説としては物足りない。正論や筋論を国民に率直に語りかけるのが持ち味のはずだ。石破政権の構想と決意をみせてほしい