日本被団協にノーベル平和賞 核なき世界へ努力 被爆体験、証言に敬意 佐藤栄作元首相以来
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20241012&ng=DGKKZO84082100S4A011C2MM8000
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【コメント】
- 日本の団体がノーベル平和賞受賞。
- ロシア、北朝鮮、イスラエル、イランなど、少し間違えば核兵器が使われるリスクが高まっている現下でのこの受賞は大きな意味がある。
- 日本も結局は、米国の核兵器の傘のもとに平和が保たれていることをどう考えるか?日本は核兵器禁止条約にサインしていない。
【記事概要】
- ノルウェーのノーベル賞委員会は11日、2024年のノーベル平和賞を日本原水爆被害者団体協議会に授与すると発表した。
- 日本被団協は広島と長崎の被爆者の全国組織。核兵器の非人道性を訴える草の根運動が評価された。
- 日本の平和賞受賞は1974年の佐藤栄作元首相以来、50年ぶり。佐藤元首相は非核三原則の宣言や核拡散防止条約(NPT)に署名したことなどが評価された。
- 日本被団協は約70年にわたり、核兵器の廃絶を世界に訴えてきた。被爆体験の証言や原爆の写真展の開催など世界各地で地道な活動を継続。核兵器の開発や保有などを法的に禁止する核兵器禁止条約の交渉では、日本被団協が中心となり約300万人分の署名を集めて採択を後押しした。
- 核兵器禁止条約は2021年1月に発効。被爆者の地道な努力によって核兵器の使用は道徳的に許されないとする「核のタブー」という国際規範が醸成。
- 09年には「核兵器なき世界」を掲げた米国のオバマ元大統領も平和賞を受賞。ノーベル賞委員会は17年にも非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」に平和賞を授与するなど核廃絶・核軍縮の運動を後押し。
- 授賞式は12月10日にオスロで開く。賞金は1100万スウェーデンクローナ(約1億6000万円)。24年の平和賞候補には197人と89団体の推薦があった。