日銀、利上げシナリオ堅持 総裁「市場、以前より安定」 10月会合は金利据え置き
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20241101&ng=DGKKZO84511070R01C24A1MM8000
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【コメント】
- 昨日、日銀の植田総裁が記者会見を実施。市場の予想通り、政策金利は据え置いた。
- 「今後、経済・物価見通しが実現していけば利上げを行う」といった主旨の発言だが、現下の庶民感覚からするとなかなか難しいのではないかと感じる。
- まずは一部の大企業と富裕層に偏重している富を一般庶民へ加速度的にシフトする政策を実行した上で利上げは行うべきと思われる。現状で利上げを行なっていけば、富を保有している側がますます金融所得を得やすくなり、格差がさらに拡大していく。
【記事概要】
- 植田和男総裁は31日の記者会見で、今後の金融政策運営について「経済・物価見通しが実現していくとすれば、政策金利を引き上げていく」と述べた。
- 日銀は同日の金融政策決定会合で、政策金利を0.25%で据え置くと決めた。7月会合で0.25%に引き上げると決めて以来、2会合連続で現状維持とした。
- 米国など海外経済について「少し霧が晴れつつある」と語った。
- 日米金利差が開いた状態が続くとの観測が10月に入って円が対ドルで10円近く下落した要因となっており、円売り圧力が再び高まっていた。
- 国内で27日投開票の衆院選で自民党・公明党で過半数を確保できず、政権運営が不安定になっている。「政策的に大きな動きが出されれば(物価に)影響する可能性があり、見通しを適宜修正していくことになる」と言及した。市場ではトランプ前大統領が勝利し、上下両院とも共和党が握る「トリプルレッド」になれば円安が進行するとの見方がある。
- 円安が進めば輸入物価の上昇を通じて物価高を一段と深刻にさせる恐れがある。植田総裁は「過去と比べて為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている点には引き続き留意する必要がある」と分析した。