養殖魚が支える世界の食卓 生産量、牛肉超え豚・鶏に迫る
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOSG048V50U4A900C2000000/
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【コメント】
- 知っていたかたも多いかと思いますが、養殖魚が世界的に重要なタンパク源になっていて、かつ温暖化対策にもとても有効だそうです。
- 牛や豚などの生産はエサに穀物が必須で、これには農地が必要。ただし、すでに世界の草原の7割、森林の3割強が農地に変わっており、開墾できる余地は少ないそうです。
- また畜産由来の温暖化ガスは総排出量の14.5%で、特に牛のゲップに含まれるメタンは総排出量の4%を占め、日本の総排出量の約2倍に達するそうです!一方養殖魚の生産に伴う排出量は牛肉の10分の1程度にとどまるとのこと。
- 最近では、養殖魚生産は天然の漁獲を超えているそうです。
- 日本の水産物の自給率がが高齢化により低下していることは問題で、技術革新による養殖魚生産が重要とのことです。
- 温暖化対策と牛豚の生産に限界があること、また世界の人口が増加していることなどを鑑みると、養殖魚は重要な産業であると思われます。
- 世界的な日本食ブームもあり、今後世界中でさらに魚の需要が増加していくものと思われます。
【記事概要】
- 人類にとって養殖魚が肉に匹敵するたんぱく源になりつつある。世界の養殖魚の生産量は30年間で4倍強に増えた。
- 魚や貝、エビなどの養殖生産量は22年に9440万トンと1990年代の4.3倍に増えて、初めて天然の漁獲を超えた。
- 牛肉や豚肉の生産はエサの穀物を栽培する農地の不足で伸び悩む。すでに世界の草原の7割、森林の3割強が農地に変わっており、開墾できる余地は少ない。人口増で動物性たんぱく質の需要は膨らみ続けている。
- これからは温暖化対策の制約も重なる。畜産由来の温暖化ガスは総排出量の14.5%に達する。欧州委員会によると牛肉の生産で約29億トンが出る。特に牛のゲップなどに含まれるメタンは総排出量の4%を占め、日本の総排出量の約2倍に達する
- 養殖魚の生産に伴う排出量は2.6億トン(17年)と牛肉の10分の1程度にとどまる。
- 日本は不安を抱える。水産物の自給率はかつての100%超から6割に下がった。水産庁の竹川義彦課長補佐は「高齢化などが響いた」と話す。事業規模を拡大し、先端技術を活用して収益や労働環境を改善し、人材を呼び込むべきだ。