植田日銀総裁、1月会合で「利上げ判断」 市場7割超が予測
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB154UQ0V10C25A1000000/
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【コメント】
- 1月に日銀が利上げする可能性が高まっています。
- 植田総裁のコメントを読むと、賃上げの動向に関する見解など、1月の利上げ実施の可能性が高い様子がうかがえると思います。
- 記事にもあるように、日銀の正副総裁が今の時期に利上げを示唆する発言は異例だと思います。昨年の利上げの際に、「大幅な円高、株安」を引き起こしたことに対する反省があり、事前に市場に示唆を与える目的があるのだと感じます。
- 日本株の動向は、ドル円のレベル感に負うところがあると思います。昨年の日銀の利上げの際には、米国金利が低下するというのが一般的な見方であり、金利差の急速な縮小が想起され、それにより円高ドル安となり日本株にネガテイブにはたらいたと思います。
- では今回はというと、米国金利下落の余地は全くなく(むしろ利上げ?)、多少日銀が利上げを行なっても、日米金利差が極端には縮小しないという想定ができ、あまり円高ドル安に振れないと予想されます。であるならば、利上げは日本株の大きな下落要因にはならないとも想定できます。さてどうなるでしょうか?(投資は自己責任で!)
【記事概要】
- 日銀の植田和男総裁は15日、23〜24日に開く金融政策決定会合で「利上げを行うかどうか議論して判断する」と述べた。14日に氷見野良三副総裁が同様の発言をしたのに続くもので、日銀の正副総裁が決定会合直前に利上げの可能性を示唆するのは異例だ。
- 日銀は1月会合でまとめる最新の経済・物価見通しを基に、20日に就任するトランプ米次期大統領の政策や国内外の市場の状況も考慮して、利上げの是非を判断する。
- 植田総裁は全国地方銀行協会が開いた会合で、2025年の金融政策運営について「経済・物価情勢の改善が続いていくのであれば、それに応じて政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」と強調した。企業の賃上げに関しては「年初に各界の方々の発言や支店長会議で聞いた全国の状況は前向きな話が多かった」との認識を示した。
- 利上げのタイミングは「経済・物価情勢次第」と話し、「米国の(トランプ)新政権の経済政策を巡る状況、春季労使交渉に向けたモメンタム(勢い)は重要と思う」と加えた。
- 総裁の発言を受けて、15日の国内債券市場では幅広い年限の国債利回りが上昇(債券価格は下落)した。金融政策の見通しを反映しやすい新発2年物国債利回りは0.7%と、2008年10月以来、約16年ぶりの高水準を付けた。