海外投信、年初流入2倍 新NISA2年目、個人活発
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20250117&ng=DGKKZO86110490X10C25A1MM8000
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【コメント】
- 新NISAによる海外投資が絶好調のようです。大人気の「eMAXIS(イーマクシス)Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(オルカン)と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を中心に1月第二週に週間最高を記録したようです。
- 一方日本株への資金流入は低調。
- 政府は「貯蓄から投資へ」という謳い文句で税制優遇の新NISAを開始しました。
- 高齢化社会を迎え年金支給額にも限界がある中で、個人で資産形成を能動的に推進させるという狙いがあるこの制度の使用が拡大していることは良いことだと思います。
- もう一つの狙いは、個人マネーを日本企業の活性化に活用させたいということだと思います、しかしこれは正直実現していないと感じます。日本人の個人の預金が海外(主に米国)企業の事業運営に使われてしまう構図になってしまっています。
- 個人預金を海外投資に振り向ける際に再認識すべきポイントは3点あります。
- 一つは為替リスクです。今後もし円高に振れた場合、円ベースで損失が出ることは充分認識すべきことです。
- もう一つのポイントは、主に米国企業の最近の高水準の株価です。株価には波があります。いつまでも高水準の株価が継続するという幻想は持たないことです。
- 最後は、投資スキルです。投資の世界では、鍛え上げられた「プロの機関投資家(ヘッジファンドなど)」が主役です。生半可な知識と勘で投資を行うことは避けたいですね。市場の局面が激変する瞬間に、プロの機関投資家に素人個人投資家は損失をしわ寄せさせられることも考えられます。
- 投資は、当面絶対に使用見込みの無い資金で、長期・分散(地域、時間、業種)を基本に行うことが失敗するリスクを低減させる大原則だということを改めて思い起こしましょう(投資は自己責任で!)
【記事概要】
- 海外株で運用する投資信託への資金流入額が1月第2週(6~10日)に9000億円を超え、週間で過去最高を更新した。前年の同時期に比べて2倍近い伸びだ。2年目に入った新NISA(少額投資非課税制度)を通じて長期・海外資産志向の個人投資が増えた。
- 三菱アセット・ブレインズの集計によると1月第2週の海外株投信(除くETF=上場投資信託)への資金純流入額(設定から解約などを引いた額)は9489億円と週間で過去最高を記録した。わずか1週間で2024年1月の月間流入額に迫った。
- 個別の投信別にみると流入額首位は三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS(イーマクシス)Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(オルカン)で2577億円だった。同じシリーズの「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が2476億円で続く。上位2本で海外株投信流入額の半分を占めた。
- 24年に続き個人の「海外志向」は鮮明だ。日本株で運用する投信の流入額は212億円にとどまった。株式型全体の流入額のうち98%が海外株投信だった。受け皿になっているのが新NISAだ。
- 新NISAは生涯1800万円まで非課税で運用できる制度で、24年1月に始まった。国内外の個別株と投資信託を購入できる「成長投資枠」と、投信を積み立てる「つみたて投資枠」の2本柱からなる。