「食」の輸出拡大、農産品初の1.5兆円 米欧や東南ア増額 昨年、中国向けの減少補う カレールウなど伸びる
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20250205&ng=DGKKZO86531050V00C25A2EA1000
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【コメント】
- 今朝も米国の関税問題が日経のトップ記事ですが、日本食ブームによる日本の食品輸出が増加している記事が目を引きます。世界的な日本食ブームに乗じて、農林水産物・食品の輸出額が初めて1.5兆円台に乗せ絶好調のようです。
- 中国や香港が原発問題で輸入規制をしている中で、欧米、東南アジア向け輸出が激増しています。
- 中でも、カレールウの輸出が伸びていることは興味深いです。刺身や和牛など高級食材の輸出が多いことは知られていますが、日本のカレーが一般家庭で日常食されているということになります。日本では、イタリアのパスタやピザ、中華料理などは日常食として日本人は食べていますが、世界的に日本風のカレーが一般化していることは少し驚きです。
- そういえば、カレーのCoCo壱の海外進出は目覚ましく、海外にはすでに200店舗以上出店しています。CoCo壱は、在留外国人の人気外食チェーン店の中でも牛丼チェーンや回転寿司チェーンと肩を並べる人気ぶりのようです。そして注目すべきは、CoCo壱の社長は20代半ばの女性です。経営の多様化が業績を伸ばす好例と感じます。
【記事概要】
- 日本の「食」の輸出が拡大している。農林水産省は4日、2024年の農林水産物・食品の輸出額が12年連続で過去最高を更新したと発表した。日本産水産物の禁輸を続ける中国向けの減少を米国や欧州、東南アジア向けなどの増額で補い、カレールウが大きく伸びるなど品目も多様化した。
- 24年の農林水産物・食品の輸出額は前年比3.7%増の1兆5073億円だった。対ドルで円安が進行した効果もあるものの、初めて1.5兆円台に乗せた。
- 中国・香港向けの需要を置き換える形で、それ以外の国・地域への輸出の合計額が15.4%増えた。米国向けは17.8%増の2429億円となり、農水省の統計によると04年以来20年ぶりに首位に返り咲いた。
- 輸出額上位10カ国・地域のうち、中国と香港以外は過去最高額を更新。抹茶やラーメンなどの日本食人気が高い欧州連合(EU)向けが18.5%増だったほか、韓国やベトナム、タイも軒並み1~2割の増加だった。
- 背景には日本食が海外消費者に一段と浸透してきたことがある。品目別の増額幅で見ると、カレールウなどのソース混合調味料が15.9%増の629億円でトップだった。緑茶や和牛が続く。「アジア系の家庭から、訪日観光で日本のカレーを体験した人や日本の食文化に興味のある若年層へ人気が広がった」
- 政府は農産品の輸出額を25年までに2兆円、30年までに5兆円に拡大する目標を掲げる。