悩む御社に社内恋愛のススメ 愛社精神着火、思わぬ利点
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOTG2380W0T20C25A1000000/?type=my#AAAUAgAAMA
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【コメント】
- 円高/株安の状況が続いていますが、今朝は「エンゲージメント向上」の記事がありましたので紹介します。
- 最近企業は社内合コンの開催や従業員用マッチングアプリの導入を進めているそうです。
- 狙いは、会社への帰属意識の醸成や退職抑制です。
- 従業員用マッチんアプリはなんと1200社超が導入済みとのことです!会社手動で導入している事前審査のある安全なアプリのようで、男女とも業務多忙の中で結婚相手を見つける一つの手段としては良いのかもしれません。
- 東京都でもマッチングアプリの導入を行ったと記憶しているが、上手く活用すれば少子高齢化対策としての一つのツールかもしれません。
- 昔は近所のおばあさんが「人的AI」によりマッチングアプリ役を演じていました。これも時代の流れで下火になって久しいので、この取り組みが実効をあげていくことを期待したいと感じます。
【記事概要】
- 令和の企業では社内恋愛の支援が福利厚生の一環となってきた。従業員の「私事」に踏み込む背景には人的資本経営の浸透がある。働く人々の幸福感を高める愛ある組織こそが、混迷の時代に勝ち残る力を育む。
- 「全員経営」を掲げるノジマは社内での恋愛や結婚を推奨している。野島広司社長は「幸せに働ける職場なら愛社精神が高まり企業文化も浸透する。従業員の幸福感は最終的にお客様への貢献につながる」と説明する。ノジマはメーカー派遣販売員に頼らず自社従業員の接客に重きを置く。売り上げノルマはないものの、一人ひとりに主体的な行動が求められ、仕事の負荷は高い。だからこそ会社への帰属意識の醸成が重要となる。その実効策がノジコンだ。事実、17年から5回の開催を通じて38組のカップルが誕生し、うち2組の婚姻が成立した。グループ内で夫婦になると1人あたり月額5000円の手当を支給する。
- 「出会いの創出」は人材定着の有効打だ。NTTグループやりそな(HD)など大手企業が従業員用マッチングアプリの導入を進めている。それがAill(エール、東京・中野)が21年11月に正式リリースした「Aill goen(エールゴエン)」だ。審査を通った自社の従業員を他企業の従業員に紹介する。1月末時点で1200社超が導入済みだ。
- エールゴエンは人工知能(AI)を介して働き方や人生設計に沿った相手を引き合わせる。りそなHDは「働きやすさ向上のため」、24年7月から利用を始めた。課題は従業員一人ひとりが希望するライフワークバランスの実現だった。2000年代前半の「りそなショック」で総合職男性の退職が相次ぎ、社内の構成比は女性中心となった。結婚や配偶者の転勤を契機にやむなく退社する従業員も多く、経営層はプライベート支援の必要性を感じていた。りそなHD人財サービス部の後屋敷達也グループリーダーは「仕事もプライベートも充実させたい従業員の選択肢を増やす必要があった。ライフイベント起因の退職を抑制し、キャリア形成を促したい」と語る。
- エールゴエン導入から3カ月後にりそなHDが実施した従業員の意識調査では「仕事とプライベートが充実しているか」の質問で若者を中心に指標が改善。20代では「充実」を示す回答が23年10月調査から5ポイント増の74.5%となった。
- 早稲田大学ビジネススクールの入山章栄教授はその理由を「社内恋愛が盛んな企業は部署を横断した交流が多い。こうした組織はイノベーションが起きやすく、業績も堅調な傾向がある」と指摘する。硬直的な縦割り組織を超えた私的なつながりが予想外の化学反応を起こすからだ。長寿企業も多い。日経BPコンサルティングが17年に実施した調査によると、勤務先での社内恋愛や結婚が盛んな企業ほど創業年数が長いとの結果が出た。
- ただ、恋愛を奨励する企業は細心の注意が必要だ。性被害を告発する「#MeToo運動」が拡大した米国で、18年に米就職支援企業が実施した調査によると、対象企業の約51%が従業員の私的な関係を制限する規定を設けていた。
- リスクを承知で日本の企業が恋愛支援を拡充する理由の一つに、「エンゲージメント(働きがい)の向上」がある。信頼できるパートナーと支え合う生活が根っこにあるからこそ、出産や育児などのライフイベントがあっても早期に職場復帰できる。「企業によるウェルビーイング(心身の健康と幸福)の実現が従業員が働ける時間の創出につながり、結果として企業価値が向上する」(豊嶋氏)という。
- 日本では女性就業率が上昇傾向にある。仕事を通じた恋愛は自然に増えるだろう。恋愛は私事だが、企業がオープンに支えれば組織が生きる一助になる。「NEO-COMPANY」の理想像は誰もが幸せに働ける職場だ。愛は会社を救う。