トランプ氏、成果誇張の90分 支持低下にいらだち 「不法越境99%減」「ガソリン価格抑制」 根拠なく強引な説明
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20250501&ng=DGKKZO88399350R00C25A5EA2000
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【コメント】
- トランプ大統領就任から約100日で、成果を強調する演説が行われました。
- 内容は誇張気味で、かなりトランプ氏に都合が良い表現を繰り返したに過ぎなかったようです。
- トランプ大統領の政策により、経済などを中心に米国内は混乱状態にあります。これにより支持率の低下が鮮明になっています。
- 昨日、赤沢大臣が関税交渉のため再び渡米しました。トランプ大統領には相当な焦りが見られることから、上手く話し合いが進めば日本にとって良い合意が得られる可能性があります。
- それにしても芸能人のイベントを想起させる大統領演説、日本では考えられない雰囲気ですね。
【記事概要】
- トランプ米大統領は29日の演説で、就任100日の成果を誇張気味に並べ立てた。相互関税で急速に高まった景気後退懸念には触れず、国境政策など支持者が熱狂するテーマに時間をかけた。自身の支持率低下へのいらだちをのぞかせた。
- 90分間に及ぶ演説は、大統領選での熱気を再現するかのように演出した。「黄金時代」と書かれた横断幕が掲げられ、支持者は「USA!」コールで出迎えた。トランプ氏は民主党のバイデン前大統領を何度もこきおろし、会場を盛り上げた。演説で繰り返したのは「MAGA(米国を再び偉大に)」と呼ばれる岩盤支持層が喜ぶ政策だ。
- トランプ氏が岩盤層に成果を訴えた背景には支持率の低下がある。米リアル・クリア・ポリティクスが集計した最新の世論調査の平均値をみると、トランプ氏の支持率は45.1%と就任直後からおよそ5ポイント下がり、不支持率が52.5%と支持率を上回った。
- 米調査会社コンファレンス・ボードが29日発表した4月の米消費者信頼感を測る調査では、短期的な見通しを示す「期待指数」が約14年ぶりの低水準を記録した。米ピーターソン国際経済研究所のアダム・ポーゼン所長は今後1年間で米国が景気後退に陥る確率を65%と見積もる。
- 大統領が強いリーダーシップを持つトランプ政権の強みは、政策修正の迅速さにある。一方で不確実性の高まりが企業や消費者の心理を悪化させる要因にもなった。支持率の低下を食い止めるには政策の安定性が課題になる。