米、車・鉄は交渉外の意向 関税枠組み案提示 日本は見直し要求
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20250503&ng=DGKKZO88464060T00C25A5MM8000
【コメント】
  • 今日は土曜日ですが、昨日日米貿易交渉があったのでのせます。
  • 米国側は相互関税を主な対象とし、自動車や鉄鋼・アルミニウムの関税引き下げに難色を示したとのことです。日本側は当然反発したようで、かつ米国の関税政策について「極めて遺憾」と改めて表明したもようです。
  • 自動車や鉄鋼・アルミニウムが交渉の対象外という米国側の提案は驚きです。そもそもこれらの品目が日本の主力輸出品なのですから。
  • 日本としては輸入品をどう増やすかということを交渉の論点としたかったようですが、それが正しいと感じます。しかし輸入品増加は自動車や鉄鋼・アルミニウムの関税をもとに戻すことが大前提です。
  • ここでくじけたら取り返しがつかなくなりますので、最後まで日本の主張を貫くべきと思います。
  • ちなみに、米国の自動車に購入検討の余地があるのかどうかWEBで閲覧してみました。唯一購入検討が可能な車種はJeepだと思い先日上野毛にある販売店をひやかしてきました。営業の方から話を聞いていると、Jeepは米国生産ではなくアバルトやフィアットの技術をもとに欧州で生産し、そこから輸出をしているそうでした、、、。
  • ステランテスは複合自動車メーカー企業で以下のブランドを抱え運営しています。アバルト:フィアットの高性能モデルブランド。アルファロメオ:イタリアの高級スポーツカーブランド。クライスラー:アメリカの高級車ブランド。ダッジ:アメリカの筋肉系スポーツカーブランド。シトロエン:フランスの大衆車ブランド。DS:フランスの高級ブランド。フィアット:イタリアの大衆車ブランド。ジープ:アメリカのSUVブランド。ランチア:イタリアの高級車ブランド。マセラティ:イタリアの高級スポーツカーブランド。オペル:ドイツの大衆車ブランド。プジョー:フランスの大衆車ブランド。ラム・トラックス:アメリカのトラックブランド。ボクスホール:イギリスの大衆車ブランド。
  • 日本が輸入しているテスラも多くは中国生産のようですし、米国生産で購入検討をしたいという自動車はありませんね(泣)。
【記事概要】
  • 日米両政府が米首都ワシントンで1日(日本時間2日)に開いた関税交渉に合わせ、米国側が合意に向けた「枠組み案」を提示したことが分かった。相互関税を主な対象とし、自動車や鉄鋼・アルミニウムの関税引き下げに難色を示す内容だった。日本側は反発し、閣僚協議の場で一連の措置の包括的な見直しを改めて求めた。
  • 今回、赤沢亮正経済財政・再生相はベッセント米財務長官と米通商代表部(USTR)のグリア代表、ラトニック米商務長官と約2時間、協議した。米国の関税政策について「極めて遺憾」と改めて表明した。米側が求める対日貿易赤字の削減に向けた措置の概要も伝えた。
  • 複数の関係者によると、今回の閣僚協議に合わせて米側は合意の枠組み案を打ち出した。相互関税を主な対象にする案に日本側は難色を示した。自動車と鉄鋼・アルミの関税見直しが交渉のテーブルに上がらないのであれば米貿易赤字削減への協力は難しいとの姿勢を取る。米国は自動車と鉄鋼・アルミに対する関税は発動済みだ。解除するためには、輸入制限が必要なくなったことを改めて認定する必要がある。相互関税は国際緊急経済権限法に基づく措置で、大統領権限で柔軟に見直しやすい面がある。米商務省は1日、鉄鋼・アルミ関税の対象製品をさらに拡大するための手続き案も公表した。むしろ関税政策を強化する方向に動いている。
  • 現状はそれぞれ重要産業である自動車や鉄鋼などをそもそも協議の対象とするかどうかで折り合っていない。隔たりが埋まらないままでは交渉が難航する恐れもある。
  • 石破茂首相は2日、自動車への追加関税は「絶対にのめない」と語った。貿易赤字については「減らしていくためにできることはやるが、日本の雇用が失われることがあってはならない」と主張した。
  • 今回の交渉で安全保障と為替はテーマにならなかった。赤沢氏は安保について記者会見で「関税、貿易とは違う。一緒に議論することは無理がある」との考えを示した。為替は両国の財務相間で協議を続ける。