高市政権、株・円・金利どう動く 政策実行力見極める市場https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB216300R21C25A0000000/
【コメント】
  • 昨日正式に高市政権が発足しました。
  • 注目は、片山氏の財務大臣と赤沢氏の経産大臣、茂木氏の外務大臣です。
  • この三人はトランプ政権との対応を意識した、かなり鉄壁な布陣と映ります。
  • また片山氏は財務省出身でバランスのとれた財政政策を志向しており、麻生氏/鈴木氏の財政健全化論者の実行部隊としての役割を担うものと思われます。これを受け債券市場での金利上昇は一旦止まっています。
  • マーケットの新政権の評価は概ね良好のようで、昨日の日経平均は50,000円寸前のところまで上昇、ドル円が再度やや円安に触れていることも好感されているようです。年末に向けての日経平均は47,000円〜53,000円、ドル円は137円〜155円との予想です。日経平均の下値予想が47,000円というのが心強いですね!(ちなみに私は日本株には投資していませんが、、、)
  • 10月後半から出てくる2Qの決算数値次第ではリスクもありますので注意は必要です。(投資は自己責任で!)
【記事概要】
  • 高市早苗氏の首相選出を受け、金融市場は経済政策の実行を見極める段階に入る。株式相場は2025年度内になお上値余地があるとの声が聞かれる半面、急ピッチの上昇は落ち着くとの指摘もある。債券市場では一方的な金利の上昇を見込む声は少なくなっている。
  • 21日の東京株式市場で日経平均株価は最高値を更新した。終値は前日比130円(0.3%)高の4万9316円。一時は前日比で700円を超えて上昇し初の5万円に迫ったが、午後には下げに転じるなど値動きが荒かった。野村証券の西哲宏執行役員は「高市氏の首相就任を期待した買いが事前に入っていた分、首相選出がいい売り場になった」と話す。
  • 株価の上昇トレンドは続くとの見方は多い。大和アセットマネジメントの建部和礼チーフ・ストラテジストは「株高の底流にインフレや企業統治改革、人工知能(AI)需要の高まりなどがある。そこに政治要因が加わり上昇が急になっていた」と指摘。首相就任でいったんは上昇ペースが落ち着くとみる。
  • 成長につながる産業政策実現の期待が高まるにつれ相場は緩やかに上昇し、年度内の高値は21日終値から5%高い5万2000円と予想する。
  • アセットマネジメントOneの酒井義隆株式運用部共同部長は高市氏の成長戦略を巡り、世界的にも支出拡大が続く防衛関連などに注目する。
  • 株高への期待が高いだけに、今後発表が本格化する4〜9月期決算で企業業績の伸び悩みが確認されれば上値が重くなるとの見立てもある。
  • 国内債券市場では、注目されていた財務相に片山さつき元地方創生相が就く人事が決まった。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは前日比0.015%低い(価格は高い)1.655%と、片山氏の財務相就任を受け国債を買う動きが強まった。
  • 東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは「片山氏は財務省出身で経験が豊富。バランスの取れた政策を採用するとの見方が買いを促した」と指摘する。
  • 高市氏の総裁選勝利後に警戒されていた野放図な財政出動路線は、回避される可能性が高まったとの見方が多い。明治安田生命保険の北村乾一郎執行役員運用企画部長は「財政支出の拡大に慎重な日本維新の会との連立により、財政の悪化懸念は和らぐ」として、超長期債利回りの一方的な上昇は止まるとみる。
  • 外国為替市場では片山氏が3月にロイター通信のインタビューで「1ドル=120円台が実力との見方が多い」と言及したことに注目が集まった。もっとも低金利など構造的な円売り要因は続くとの見方は多い。21日午後の東京市場では一時151円60銭台と、1週間ぶりの円安水準を付ける場面があった。その後、海外市場では一時152円台へと下落した。
  • 財政拡張への警戒感が完全に消えたわけではない。「食料品の消費税減税の議論が本格化すれば155円台を目指して円安・ドル高が進む可能性もある」(三井住友銀行の鈴木浩史チーフ・為替ストラテジスト)との指摘も出ている。