【コメント】
- 興味深い記事があったので取り上げます。
- 鉄道料金は、総括原価主義(人件費や設備の償却負担などの諸コストに適正利潤を加えた)に基づいて運賃の上限を決める仕組みで、それを超える運賃は認められないそうです。鉄道運賃は国に強く規制されているということです。(値上げは規制、値下げは自由ということです)
- この規制を緩和し朝夕や長期連休の超混雑期(時間)に値上げができるようにすれば需要が均等化し混雑緩和につながるということです。
- また車輌などの設備は混雑ピーク時に対応できるようにしているため、ピーク時以外は有休となり、このコストが料金に上乗せされ結果的に鉄道料金が高止まりしているかもしれないということです。
- 鉄道は「オフピーク料金」で混雑緩和に対応していますが、これは混雑時間以外に値下げをしているだけで、混雑期に値上げをしているというわけではありません(規制で値上げはできない)。
- 考えてみれば、航空運賃や高速道路などは自由化が進んでおり、すでに混雑期(時間)に高い料金設定がされており、需要均等化に寄与しています。
- 混雑時に高い料金を設定するという案そのものは頷けますが、これを有効化するには「みんなで休めば怖くない」という日本国民のマインドを変える必要があると思います。
【記事概要】
- もうすぐ年末年始の帰省ラッシュが始まり、新幹線などの混雑が予想される。価格メカニズムを活用して需要を平準化すれば、混雑が緩和され、乗客にも鉄道会社にもメリットがある。硬直的な鉄道運賃の規制を見直し、料金設定の柔軟性を高めたい。
- 航空運賃などが大幅に自由化される一方で、鉄道運賃は規制緩和がほとんど進まず、1997年に導入された一昔前の規制体系に縛られたままだ。
- 人件費や設備の償却負担などの諸コストに適正利潤を加えた「総括原価主義」に基づいて運賃の上限を決める仕組みで、それを超える運賃は認められない。
- そのため例えば繁忙期と閑散期で新幹線の特急料金に大きな差を設けて、需要のシフトを促すことが難しい。閑散期の値下げは会社の判断で実施できるが、繁忙期の料金を引き上げることができないからだ。
- 同様に朝夕のラッシュのピークを低くするための時差別料金の設定にも限界がある。
- JR東日本は2023年に混雑時間帯を外して乗ることで、料金を割り引く「オフピーク定期券」を首都圏で導入したが、足元の利用率は10%弱にとどまり、想定の17%に届いていない。
- ラッシュ時の料金には手をつけられず、通常の定期とオフピークの料金差が15%程度にとどまっていることが一因だろう。
- 自然独占性の高い鉄道運賃を完全に自由化して野放図な値上げが横行するようでは困るが、硬すぎる今の規制を少し柔軟にして、需要のシフトを促すメリハリのついた料金体系に道を開くべきだ。
- 朝夕のラッシュの山が低くなれば、運行に必要な人員や車両数も少なくてすみ、鉄道会社のコスト体質が改善する。それによって低廉な運賃水準を維持できれば、乗客にもメリットが大きい。
- 押し合いへし合いの混雑から解放されるのも朗報だ。国土交通省は規制緩和に後ろ向きとされるが、柔軟な対応を望みたい。
