太平洋、崩れる軍事力均衡 中国、武力誇示で緊迫感 抑止へ多国間連携を
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260109&ng=DGKKZO93657550Y6A100C2PD0000
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【コメント】
- 高市首相の台湾有事発言から、中国との軋轢が拡大している感があります。
- 記事によると中国は、約20年で軍備を大幅に増強しているとのことです。台湾併合と日米を牽制することを意図した軍備増強と思われます。
- 一方で、最近米国は西半球制圧に力点を置く動きを強めており、中国/東南アジア方面の軍備拡張を行う方針はないとの姿勢です。
- なぜ日本は、中国の台湾併合に抵抗感を示すのでしょうか?地政学的観点での安全保障上の問題(沖縄に至近)や経済的繋がりの重要性なのだと思います。
- 軽々には言えませんが、そもそも台湾と中国は民族的にも非常に近い(もっというと同一)関係にあり、中国と台湾がどのような関係になるかは、日本にはあまり関係がないとも思えます。
- 米国が中国を過度に敵対ししないという状況になるならば、日本は米国に加え中国に対しても親密的な姿勢(刺激しない)をとることがお得ではないかと感じます。
- 日中の政府間は対立関係が激化しているようですが、特に中国富裕層の訪日は依然堅調だという見解もあります。日中の民間経済交流の重要性は政府よりも民間が共に重要視していると思います。
- とにかくこれ以上武力の拡大や誇示を是とする国際環境になるべきではないと強く思います。
【記事概要】
- トランプ米政権の「西半球」重視はアジアの軍事バランスの変化を速める恐れがある。中国は日米が想定してきた通りに軍備増強を続け、近年は空母を太平洋に展開し始めた。日本は欧州など他の地域の同志国を引き込む外交戦略が欠かせない。
- 中国軍が2025年末に台湾周辺で断行した軍事演習。台湾の東側の海域にも強襲揚陸艦や無人機などを投入した。
- 仮に中国が台湾に武力侵攻する場合、米国や日本による武力介入を阻止する必要がある。日本周辺での訓練の質を変化させている。
- 中国軍は12月6~12日、在日米軍や自衛隊が基地を置く沖縄本島を回り込むような航路で空母「遼寧」を展開した。日本の防空識別圏(ADIZ)直下で戦闘機の発艦を繰り返した。
- 日本側は緊急発進(スクランブル)した航空自衛隊の戦闘機が中国軍機に執拗にレーダーを照射されたと主張した。かつて見られなかった中国の行動に緊迫した。
- 中国軍は25年11月、遼寧と「山東」に次ぐ3隻目の空母「福建」を就役させた。
- 遼寧と山東は同年6月、日本の小笠原諸島を含む「第2列島線」付近まで同時展開する演習をした。韓国メディアによると、福建は就役前の5月に韓国と中国の間の黄海で確認された。空母は常時動かすことはできず、補給や整備で母港に戻る必要がある。3隻態勢なら空母を運用できる空間や時間を広げられる。
- 米海軍は20年時点で、中国とロシアの海軍増強によって30年までに米国が海上での優位を失うと予言した。25年の中国艦艇の総排水量は19年比で25%増加した。同期間の日本や在日米軍側の総排水量はほぼ変わっていない。中国は保有する戦闘機の数は過去20年足らずで5倍に増えた。
- 笹川平和財団の小原凡司上席フェローは中国軍について「敵の防空網をくぐり抜ける目的で種類の違うミサイルを多数撃てる艦艇が登場している」と話す。無人機(ドローン)も大小さまざまな種類を取りそろえ「遠隔地でドローンを大量に使う戦闘への対応を進めている」とみる。
- 中国は27年に台湾侵攻を可能にできる態勢を構築するとみられている。米国防総省は25年12月の報告書で、その見方について「着実に前進を続けている」と分析した。
- トランプ米政権はアジア関与の姿勢を変化させる。国家安全保障戦略(NSS)では、中南米を中心とした西半球を重視すると打ち出した。「裏庭」で中国やロシアの介入を阻止する。
- 日本は年内に国家安全保障戦略などを改定する。「防衛ただ乗り」と批判する米国をつなぎ留める材料にする。
- さらに同じ懸念を持つ同志国のネットワークづくりが処方箋になる。オーストラリアは日本製の新型艦艇を次期フリゲート艦として採用した。
- 東南アジアではフィリピンとも防衛協力を進める。対北朝鮮を主眼に置く韓国軍を対中国の連携網に組み込む。
- 太平洋以外に位置する同志国も巻き込む。英国は25年に空母を太平洋に派遣し、次期戦闘機の開発でも協業する。自衛隊は英艦艇を警護する「武器等防護」の実績も積む。フランスやイタリアなどとも共同訓練する。
- 中国と国境紛争を抱えるインドと良好な関係を維持することも重要になる。全方位外交を展開するインドを日米豪印の枠組み「Quad(クアッド)」につなぎ留める。
- 中国やロシアの「力」に単独で対抗しにくい各国はそれぞれの地域で安保上の課題を抱える。そうした国同士で足並みをそろえて覇権主義に反対する動機はある。
- 日本は同志国に東アジアの脅威を説明し、助け合える関係を築いておく必要が高まっている。
