米イラン、薄氷の即時停戦 2週間「海峡通航可能」 パキスタン仲介、あす和平協議https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260409&ng=DGKKZO95542020Z00C26A4MM8000
【コメント】
- 一旦の「停戦」が合意されました。2週間です。終わったわけではありません。
- パキスタンのシャリフ首相が仲介し実現しました。シャリフ氏はトランプ大統領をノーベル平和賞に推薦した人物です。どうしてこんな人を推薦したのか意味不明ですが、、、。
- 停戦合意から24時間が経過しようとしていますが、イスラエルのレバノンのヒズボラ(親イラン)への攻撃は止んでおらず、停戦合意の認識の違いが露呈しています。またイランもホルムズ海峡の実質封鎖をといておらず、停戦が本当に合意されているのか疑問が残る状況です。
- ただ、一応の「表面的な」停戦を受け、原油価格は下落、株式市場はリスクオンとなり大幅に上昇しています。
- イランが提示している終戦への条件が、今後2週間で協議されますが、米国やイスラエルがとても受け入れられない項目が並んでいる感があります。
- 米国は対外紛争を嫌うバンス副大統領が交渉にあたるようですが手腕が試される局面です。
- そもそも米国のユダヤ富裕層がトランプ大統領に多額の政治献金を行っていることで、イスラエルのメタニアフ首相の意向を無視できないことが深因にあります。このユダヤの大口政治献金家は先般の高市総理が訪米した際の歓迎夕食会にも出席していたほどの有力者です。
- 原油価格は一旦100ドルを切る水準に低下してはいますが、まだまだ予断を許さない状況です。仮にこのまま終戦に至っても戦争前の60ドル近辺に戻るには年単位の時間がかかるとみられており、日本のますますの物価上昇は避けられないとの見方が優勢です。
【記事概要】
- パキスタン政府は8日、イランと米国が即時停戦に合意したと公表した。停戦は即日発効する。パキスタンは両国の代表団を10日に首都イスラマバードに招き、紛争の解決に向けて和平協議する予定だ。
- 米国とイスラエルが2月末にイランへの攻撃を開始してから軍事衝突は大きな節目を迎えた。2週間の停戦の間に恒久的な解決を探る。事実上封鎖されたホルムズ海峡が開放されるとの期待も高まっている。
- パキスタンのシャリフ首相がX(旧ツイッター)にイランと米国などが「あらゆる地域で即時かつ全面的な停戦に合意した」と投稿した。
- 10日のイスラマバードでの協議には米側からバンス副大統領、イラン側からガリバフ国会議長が出席するとの報道もあるが、調整中のようだ。
- トランプ米大統領は7日夜を停戦交渉の期限に設定。大規模攻撃すると脅していたものの、間際になって合意した。
- トランプ氏はシャリフ氏の投稿に先立つ7日夜、海峡の即時開放に同意することを条件に攻撃を2週間停止するとSNSに書き込んだ。
- イラン側も米国が攻撃を停止すれば報復しないと表明。イランのアラグチ外相は8日、Xに「2週間は海峡の安全な通航が可能になる」と投稿した。イラン最高安全保障委員会は同日、米国と合意すれば2週間の期間を延長できると公表した。
- 停戦を巡りイランは6日に10項目の対案を示した。トランプ氏は10項目を「交渉の土台になる」と評価した。
- もっとも、恒久的な戦闘終結に向けた課題は残る。
- イランは核開発につながるウラン濃縮の権利を対案に盛り込んだ。一方、トランプ米大統領は停戦合意から一夜明けた8日、SNSで「ウランの濃縮はないだろう」との見方を示した。
- 海峡の「開放」の定義もあいまいだ。
- トランプ氏はイランが海峡の通航料を復興に充てられるとの考えだ。「米国は海峡の交通量増加で協力する。これは中東の黄金時代になる可能性がある」と説いた。イランが海峡の通航料を徴収することに米国が同意したもようだ。
- だが、ロイター通信によると、イラン海軍は海峡の通航許可を得ていない船舶を破壊するとの立場を示した。
- 停戦が順守されるかにも不透明感が漂う。レバノンでの衝突が焦点で、イスラエル首相府とトランプ氏は8日、停戦合意に「レバノンは含まれない」と主張、イスラエル軍は同日もレバノンの親イラン組織ヒズボラへの攻撃を続けた。
- ヒズボラへの攻撃が続けばイランは停戦合意からの離脱も検討するとイランメディアが伝えた。
- イランは停戦合意後、アラブ諸国を相次ぎ攻撃した。サウジアラビアを横断する原油パイプラインの一部が8日、破壊されたと報じられた。
- シャリフ氏は8日、停戦合意に違反する複数の戦闘行為が報告されたとして自制を求めた。
