日経平均、一時6万円台 企業増益の思惑崩れず 「イラン収束」先回りhttps://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260424&ng=DGKKZO95865690U6A420C2MM8000

【コメント】

  • イラン情勢が不透明な中で、昨日日経平均は6万円台に到達しました。半導体産業を主体とした日本企業の底堅い成長期待が株高を支えているとのコメントです。
  • 加えて、「資本コストや株価を意識した経営」が日本企業に定着しつつあることも好材料のようです。
  • ただし、短期的には過熱感が拭えず、利益に対して株価が何倍かを示す予想PER(株価収益率)は日経平均で20倍台に高まっており、調整局面は必須と考えられます。昨日も利益確定売りが出て終値は前日比で下落しています。
  • 半導体/AIに関連する企業のみの株価が暴騰している現状を見るに、日本経済全体が好調に推移しているとは決していえない状況です。(投資は自己責任で!)

【記事概要】

  • 23日の東京株式市場で日経平均株価が一時初の6万円台に乗せた。株高の底流には崩れぬ日本企業の利益成長期待がある。人工知能(AI)の急成長を取り込む半導体関連を中心に、イラン情勢の緊張緩和に先走る投資マネーが日本株に再び流れ込んでいる。
  • 6万円をつけた後は利益確定売りが膨らみ、終値は前日比445円63銭(0.7%)安い5万9140円23銭だった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の東克次株式営業部長は「思いのほか利益確定売りも出たが、日本株への成長ストーリーで買っている国内機関投資家もいる」と話す。
  • 米国のイランとの停戦延長の表明で、戦闘終結に向けた協議進展への期待からリスク資産への回帰が続く。とりわけ半導体関連株が堅調で、物色の中心となったキオクシアホールディングスは直近12営業日のうち11日間、売買代金が1兆円を超える大商いとなった。
  • 日経平均の2025年末比の上昇率は17%と、米S&P500種株価指数(22日時点で4%)など主要7カ国(G7)の主な株価指数で最も高い。投資家がイラン攻撃前までの株高を支えた日本企業の成長ストーリーに再び目を向けている。
  • 野村証券は4月中旬、26年度の東証株価指数(TOPIX)の1株あたり利益が前年度比11.6%増との予想をまとめた。米原油価格の26年度前提を1バレル65ドルから90ドルに見直し、2月時点(15.2%増)から下方修正したが「価格転嫁でコスト増をある程度吸収し2ケタ増益は可能」(北岡智哉チーフ・エクイティ・ストラテジスト)とみる。
  • 東京証券取引所が「資本コストや株価を意識した経営」を呼びかけた23年3月と比べ日経平均は2.1倍になった。資本コストを起点に事業のあり方そのものを見直す動きも評価されている。
  • 20日に上場来高値をつけた機械部品大手THKは2月、売上収益の4割を占める自動車部品事業の売却を決めた。株主資本を活用してどれほど効率よく稼いでいるかを示す自己資本利益率(ROE)を早期に10%超にする目標のもと、産業機器に経営資源を集中し経営効率を高める。寺町崇史社長は「市場から期待される資本コストと投下資本利益率を厳しく精査した」と話す。
  • 米KKRでグローバル資産配分を統括するヘンリー・マクベイ氏は「世界中を見渡しても日本ほど説得力のある企業改革のストーリーは他にない」と指摘する。
  • 課題は持続力だ。QUICK・ファクトセットによると、TOPIX500構成銘柄のROEは9%台前半で推移している。過去にはね返されてきた10%を超える水準の定着は道半ば。主要約500社に占めるROE20%以上の企業の比率は米国の35%に対し日本は10%だ。
  • 短期の過熱感も強い。利益に対して株価が何倍かを示す予想PER(株価収益率)は日経平均で20倍台に高まった。SMBC日興証券の中村恭執行役員は「株高に戸惑い仕方なく買っている機関投資家も多い。スピード調整があってもおかしくない」と指摘する。企業の成長持続を確認できなければ調整する可能性もある。