イランが米国案に回答、核など溝か トランプ氏「全く受け入れられぬ」https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR101PS0Q6A510C2000000/

【コメント】

  • 朝刊は休刊です。
  • 週末は目新しい経済ニュースは無く、カナリア諸島でのハンタウイルスや国内の交通事故の話題がもっぱらでした。
  • 今週は、いよいよ米中首脳会談がか中国で開催されます。会談に先立ちトランプ大統領はなんとしてもイランとの戦闘終結の合意を図りたい意向ですが、なかなか進展しない状況のようです。
  • ポイントはイランの核濃縮期間ですが、トランプ大統領は過去バイデン大統領が締結した合意以上を勝ち取ることに執念を燃やしている為、なかなか合意には至らない状況です。トランプ大統領の個人的な意地です。
  • 戦闘終結合意がなされないまま米中首脳会談を迎えると、トランプ大統領はイランとの調停を中国に求めかねない状況に陥る可能性があり、その場合中国は米国に「台湾問題には口出しをしない」ことを求めてくる可能性があります。そうなると、近々中国は香港と同様に台湾も併合する可能性が高まってきます。沖縄に至近な台湾が中国領になることは日本にとって脅威になることが考えられます。
  • 高市首相は台湾問題発言で中国と大きな溝を作ってしまいました。数ヶ月前にトランプ大統領との良い関係を演出できましたが、その後のイラン問題では逆に関係が悪化しています。この状況を踏まえ、高市政権は、豪州やEU、東南アジア諸国、アフリカとの関係強化をはかっています。
  • 今後は、日本の地政学リスクにますます注意をはらっていく必要がある気がします。

【記事概要】

  • イラン国営通信(IRNA)は10日、イランが戦闘終結に向けた米国からの提案に対する回答を仲介国パキスタンに送ったと報じた。トランプ米大統領は同日、回答を読んだとしたうえで「全く受け入れられない」とSNSで批判した。
  • トランプ氏は投稿で「イランのいわゆる『代表』からの回答を読んだ。気に入らない」と不満を示した。別の投稿では「イランは先延ばしを繰り返すことで米国と世界をもてあそんできた。あざ笑えるのはもうおしまいだ」と表明した。
  • IRNAによると、回答は現時点で戦闘の終結に焦点を当てたものという。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは関係者の話として、イランの核問題を巡り米国の要求とは溝がある内容だったと伝えた。
  • イランのペゼシュキアン大統領は同日、「対話や交渉について話が出たとしても降伏や後退を意味するものではない。目的はイラン国民の権利を回復し、国家の利益を守ることだ」とSNSに投稿した。
  • 米国・イスラエルとイランの軍事衝突は2月末に始まった。米国側はイランの核兵器保有の阻止を掲げ、空爆で当時イランの最高指導者だったアリ・ハメネイ師を殺害した。イランはホルムズ海峡を実効支配し、同海峡の物流が滞った。
  • 4月7日に一時停戦で合意し、戦闘の終結に向けた交渉を進めていた。イランの核開発を巡る米イラン双方の立場の隔たりが埋まらず交渉は膠着した。その後、米国がまず戦闘終結の枠組みで合意することを提案し、イラン側が検討していた。
  • 米イランはホルムズ海峡周辺で軍事行動を続けてきた。双方ともに譲歩しない姿勢を示し、具体的な協議を有利に進めるという思惑があるとみられる。
  • 仲介国を通じた水面下でのやり取りが進むなか、米CNNテレビは8日、イランの現最高指導者モジタバ・ハメネイ師が戦略の策定で重要な役割を果たしていると報じた。
  • 分裂状態ともいわれるイラン体制内で同氏がどのような権限を持つのかは不明だが、米国との交渉について内部の議論を支えている可能性が高いという。
  • イランでもモジタバ師の動静を伝える動きが活発だ。国内メディアは10日、イラン軍の高官がモジタバ師と面会したと報じた。米国への敵対行為に対抗する準備が整っていることをモジタバ師に伝えたという。
  • モジタバ師とはペゼシュキアン大統領も最近面会し、2時間半にわたって率直な対話を交わしたとしている。モジタバ師は米国の攻撃で負傷し、詳しい健康状態などは明らかになっていない。最高指導者を継いだ後も公の場に姿を現していない。