日銀利上げ、31年ぶり1.0% インフレ抑制に重心  内田副総裁「利上げを継続」 決定会合https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260617&ng=DGKKZO96962930X10C26A6MM8000

【コメント】

  • 本題の前に、、、都心でない地域でも最近いわゆる「地上げ」が横行しているそうです。不審火や家の出入りの妨害、あるいは突然の賃貸退去通知などです。1990年前後の土地バブル時代の再来なようです。皆さん気をつけてください。https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD205220Q6A220C2000000/
  • 昨日は日銀の政策決定会議が開催され、31年ぶりに政策金利が1%に引き上げられました。会議後に記者会見が行われましたが、この会見には内田副総裁が臨みました。本来なら植田総裁の出番でしたが、入院中のため内田氏が説明を行いました。(植田氏、政策決定の投票もしなかったようですが大丈夫でしょうか?)
  • 会見内容では、インフレ懸念を匂わせる表現がありましたが、為替市場は静観で、160円台をキープしたままです。一方で日経平均株価は一瞬(20秒間だけ)ですが、70,000円を突破したようです。
  • この利上げの日本国民への影響が気になりますが、一般論として住宅ローンを抱える若年層が負担増、相対的に預金が多い高齢者には預金金利の上昇で恩恵があるとのことです。
  • 全世帯には、利上げでも円安が是正されないと輸入物価が下げどまらず、夏過ぎから消費者物価が激高するとのみかたもあります。
  • 昨日の利上げにより日米金利差は縮小傾向となり、金利水準という観点では円安是正の環境となっていますが、過去のドル円のトレンドを見ると金利差是正だけでは明確な円高とはなっていません。円高に転換するきっかけはどうも「バブル崩壊」とのことです。2001年のITバブル崩壊、2007年のリーマン危機などです。円高による輸入物価の下落を享受するには、株式の下落が必須かもしれないようです。
  • NISAでオルカンやS&P500を購入しているかたがた、物価下落と株価下落のどちらを選好しますか?(投資は自己責任で!)

【記事概要】

  • 日銀は16日の金融政策決定会合で半年ぶりの利上げを決めた。政策金利は1%と31年ぶりの高さに達し、追加利上げにも意欲をみせる。景気の冷え込みを避けつつ物価の安定を達成できるか日銀は正念場を迎える。
  • 今回の会合は感染症の治療で入院中の植田和男総裁が欠席し、トップ不在のなか政策変更を決める異例の展開となった。植田氏を除く8人の政策委員の多数決となり、利上げは7人の賛成多数で決めた。
  • 日銀が2025年12月以来となる利上げを決めたのは、中東緊迫で生じた原油高が幅広い品目の値上げにつながり、インフレの加速を招くリスクが高まったとみているためだ。
  • 植田氏に代わって会合後に記者会見した内田真一副総裁は、足元の景気は高水準の企業収益や政府の物価高対策などが支えになり「経済が大きく下振れするリスクはひところよりも低下している」と話した。
  • 他方で物価面は「企業間取引での価格転嫁がやや速いスピードで進んでいる」と指摘。「(一時的な変動要因を除く)基調的な物価上昇率が2%の物価安定目標を超えて上振れしていくリスクがある」と警戒感を示した。
  • 足元では米国とイランの戦闘終結に向けた暫定合意で原油価格も落ち着きつつある。内田氏は緊張緩和に向かう「いまの動きは望ましい」と評価しつつ、「経済・物価への影響を慎重に見極める必要がある」と述べた。
  • 外国為替市場で根強い円安圧力も輸入インフレを招く要因になり、利上げ判断を後押しした。内田氏は企業が賃上げや値上げに積極的になるなかで「為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている」とみる。
  • 政府・日銀は4月末からの大型連休中に大規模な円買い介入に踏み切ったが、足元の円相場は1ドル=160円程度と介入前とほぼ同じ水準まで戻った。海外の中央銀行も引き締め姿勢に傾き、内外の金利差が縮まらない状況では円売り圧力は収まらない。
  • 市場が注目するのは今後の利上げ方針だ。今春の原材料高を踏まえた企業の値上げが秋ごろに広がる可能性が高く、次回の利上げは10月の会合と見込む声も出ている。
  • 内田氏は「利上げを続けて基調的な物価上昇率を2%に着地させる」と強調したが、具体的なヒントは出さなかった。政策対応が遅れて後から大幅な利上げが必要になるビハインド・ザ・カーブのリスクを問われると「政策金利の引き上げを続けて(そうした状態に)陥ることがないように適切に運営する」と答えた。
  • 景気・物価を熱しも冷ましもしない中立金利にも言及した。
  • 日銀は3月、2%の物価目標を加味した名目ベースの中立金利が1.1~2.5%の範囲内にあるとの推計値を示した。だが内田氏はこうした数字は「相当なばらつきがあり、(政策運営では)あまり使えない」と指摘し、利上げ後の経済・物価や金融環境の変化をみながら利上げのペースや最終的な到達点を探る考えを示した。
  • 今回の会合では日銀による国債買い入れも新たな計画を決めた。27年1~3月期までは現行計画に沿って買い入れ額を四半期ごとに2000億円減らす。同年4月以降は減額を停止し、月2兆円程度のペースで国債購入を続ける方針だ。
  • 日銀は脱デフレを目指す異次元緩和で大量の長期国債を買い入れてきたが、市場での自由な金利形成が阻害される副作用が強まった。24年8月に着手した国債買い入れの減額で市場機能が改善し、内田氏は「さらに減額するニーズは薄くなった」と話した。25年以降は長期金利の上昇も目立つようになり、市場安定とバランスを取る。