日経平均、終値7万円台 AI株高に業績裏付け  過剰設備投資のリスクhttps://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260619&ng=DGKKZO97014920Z10C26A6MM8000

【コメント】

  • ここ数日、場中で70,000円を超えていた日経平均株価がついに終値で70,000円を達成しました。昨日の終値は71,053円でした。
  • 2021年に30,000円台を回復、そこから約3年(2024年)で40,000円台へ、そして約1.5年(2025年)で50,000円、続いて約半年で60,000円、そしてついに昨日たった約2ヶ月で70,000円に到達しました。大台を超えるピッチが加速しています。
  • この株価上昇はAI関連の一部にへだたっており、東証プライム市場で時価総額が上位の銘柄のうちAI関連について上から7社(キオクシアホールディングスソフトバンクグループ東京エレクトロン村田製作所アドバンテスト、日立製作所、信越化学工業)を「日本版マグニフィセント7(M7)」と呼ぶようになっているとの報道があります。2027年に日経平均は10万円になるとのあるアナリストのコメントもあります。
  • 一方で、日銀の利上げに伴い高利回りの社債が発行され始めており、リスクを選好したくない個人を中心に人気を集めています。例えばSBG(ソフトバンクグループ)の7年債は2022年は2.8%台でしたが、25年は3.9%台まで上がっており、同社が倒産しない限り約4%の利息を7年間受け取れ、元本が償還されてくるものです。高配当株式と言われるものでも利回りは4〜5%ですので、社債は様変わりの高利回りになった感があります。https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260619&ng=DGKKZO97014330Z10C26A6EA1000
  • 為替ですが、ついに1ドル=161円台に下落、2024年7月以来1年11カ月ぶりの円安・ドル高水準です。引き金は昨日のFRB(連邦準備制度理事会の会見です。金利水準は変更しませんでしたが、これまでの「利下げ検討」から「利上げ検討」と説明のニュアンスが180度変化したことによります。https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB184Q40Y6A610C2000000/
  • 今週は節目を超える円安と株高で金融市場は賑やかでした。(投資は自己責任で!)

【記事概要】

  • 日経平均株価が終値で初めて7万円台に乗せた。6万円に達した4月27日から2カ月弱、史上最速の大台替わりの背景には、人工知能(AI)需要の急成長期待が企業業績で裏付けられ始めたことがある。株高の持続性はAI関連の収益の増勢が崩れないかにかかる。
  • 18日の東京株式市場で日経平均は前日比1151円(1.6%)高い7万1053円で終えた。2009年3月につけたバブル崩壊後の最安値(7054円)から10倍になった。米国とイランの戦闘終結合意を好感した資金流入が続いている。
  • 原動力は堅調な企業業績だ。QUICK・ファクトセット集計の市場予想では、東証株価指数(TOPIX)構成企業の1株当たり利益は26年に前年比16%増える。27年と28年はともに11%増と2ケタ成長の持続が想定されている。
  • 業績と株価のけん引役はAIの計算を支える半導体にかかわる企業だ。4~5月に出そろった決算でその恩恵が確認されると投資家が自信を深めた。利益の成長が主導する形で、PER(株価収益率、総合2面きょうのことば)の大幅上昇なき株高が進んでいる。
  • 米ゴールドマン・サックスはハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)の設備投資額が、マイクロソフトなど米大手4社で30年にかけて計5.3兆ドル(約850兆円)に膨らむと予測する。
  • 仏BNPパリバ・アセットマネジメントのトム・ライリー氏は00年前後のITバブル期との違いを挙げる。「当時はスマートフォンのようなインターネットを活用するデバイス普及に10年かかり、その間にバブルが崩壊した。今は誰もがAIを使いたい需要があり設備投資が無駄にならない安心感がある」
  • 日本はAI投資の恩恵を受ける企業の裾野が広い。19世紀のゴールドラッシュで最も稼いだのが金鉱を掘る人ではなく掘る道具を売った人だった。英W1Mインベストメント・マネジメントのステファン・ラインヴァルト氏は「日本はAIのツルハシ的存在で素材分野などに卓越性がある」と注目する。
  • たとえば半導体の成膜に使う「スパッタリングターゲット」で世界シェア6割のJX金属は、株価が25年末比2.2倍になった。
  • かつてのバブル相場との違いは業績対比での株価の水準だ。
  • 利益の何倍まで買われているかを示すPERは、東証1部(当時)でITバブル期には130倍を超えていた。足元は東証プライム全体、日経平均とも18倍前後にとどまる。英ウォルター・スコットのジェーン・ヘンダーソン最高経営責任者(CEO)は「キャッシュフローの豊富な企業が支えている」と評価する。
  • 世界株のリスクはAIの巨額投資の回収に疑念が生じるケースだ。「設備投資が過剰だったとの認識が広がればAI株高は終わる」(米コロンビア・スレッドニードル・インベストメンツのテッド・トラスコットCEO)
  • 米国でオープンAIやアンソロピックの上場も見込まれるなか、AIサービスに安全保障の観点から政治介入や規制の影もちらつき始めた。持続的な株高には生産性向上などAIの好影響や恩恵を受ける企業の広がりが欠かせない。