少子化問題と失われた30年https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260717&ng=DGKKZO97604060W6A710C2DTC000

【コメント】

  • 日本の少子化問題に関するコメントです。
  • 記事では、日本はこれまで、子育ての「コスト面」に注目しすぎ、本来の子供を持つ楽しみや幸せという感覚を犠牲にしてきたと述べています。
  • 日本経済は、人件費など成長の源泉であるものをコストと捉え、コストを減らすことが成長を促すと考える消極的な経営が行われてきて、それが失われた30年を生んでしまったとしています。
  • この思考を変えることが日本の将来にとって重要と述べています。
  • 日本の人口が将来半減してしまう恐れがあることは切実な問題と思います。
  • 一組の夫婦が3人以上の子供もつことが、今後の日本にとって望ましいです。

【記事概要】

  • 「白金も 小金も玉も なにせむに 勝れる宝 子にしかめやも」。万葉集にある山上憶良の歌には、子供という宝への愛情が詠まれている。幕末、日本を訪れた西欧人は、日本人が子供をかわいがることに驚いたという。子供を持つことは、日本人にとって幸せだったのだ。
  • ところが最近、子供を持つことのコストばかりが注目されて幸せだということが忘れられている。それでは、少子化問題は解決できない。
  • 厚生労働省の人口動態統計(概数)によると、令和7年に生まれた子供の数は67万人で過去最低だった。合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子供の数)は1.14。少子化のペースは政府の想定より15年ほど早く、日本の人口は早晩半減するという。
  • 出生率低下の原因としては子供を持つコスト以外にも、女性の初婚年齢が遅くなったことなどが言われている。だが政府は相当思い切った保育所の整備や児童手当の拡充などを行ってコスト低下に努めてきた。最近では、教育費や住宅費の支援などについての議論もなされている。
  • そのようにコストを下げていくことは大切だが、それだけで少子化が止まるとは思えない。コストがはるかに低い西欧諸国でも少子化は深刻な問題になっているのだ。
  • ここは、子を持つことはそもそも楽しみだという感覚を思い出すことが大切だ。そのためには、本来持っている思いやりの気持ちを再確認することが大切だ。日本語には相対敬語という、他者への配慮を示す言葉がある。他者の中でも身近な存在である子供を持つことの幸せは日本人にとって自然なものであり、また格別なもののはずだ。
  • まずは、学校教育で子供を持つことの幸せを教えるべきだろう。結婚しないことを含めて家族の形態は多様でいいが、子供を持つことの幸せは別の話だ。
  • 筆者は、本来、成長の源泉であるものをコストと見てしまったことが、日本経済の失われた30年を生んだと考えている。成長の源泉である負債と設備と雇用をコストと考えて、それらの削減を目指した消極的な経営が失われた30年を生んでしまったということだ。本来楽しみである子育てをコストと考えているようでは、日本は失われた100年になってしまうだろう。