「年末7万5000円」予想多く 日経平均、金融10社に聞く 業績拡大見込む/円安是正に期待https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260818&ng=DGKKZO98207350X10C26A8ENG000

【コメント】

  • 日経平均の年末予想がまとめられています。
  • 最高値は9万円で最安値は6万4600円です。昨日終値は、69,000円です。
  • 日本企業の業績拡大に対する市場の期待が高まっています。6月につけた最高値(7万2366円)を更新するシナリオが優勢です。
  • ただ、中東情勢の正常化は不透明、また米国では11月に中間選挙の結果次第ではトランプ大統領の政権運営が停滞する懸念があります。
  • ちなみに「日経平均」の定義を再確認しましょう。
  • 東京証券取引所(東証)のプライム市場に上場している銘柄の中から、日本を代表する優良な225社の株式を選び、その「株価」をもとに算出した平均値です。
  • 選定基準は、「市場流動性(売買の活発さ):市場でどれだけ活発に売買されているか」と「業種間のバランス:特定の業種に偏らず、日本経済全体の縮図となるように各セクター(技術、金融、消費、素材、資本財・その他、運輸・公共など)から満遍なく選ばれているか」です。
  • 日経平均は単純な株価の平均(修正平均)をベースにしているため、1株あたりの株価が高い銘柄(値がさ株)の値動きが指数全体に大きな影響を与えやすいという特徴があります。年2回(4月と10月)見直しが行われます。
  • 最近の株価から株価の高いベスト10の企業を見ると、アドバンテスト、ファーストリテイリング、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、リクルートホールディングス、TDK、キオクシアホールディングス、イビデン、フジクラ、KDDIです。
  • 株価指標にはもう一つTOPIXがあります。
  • 東証プライム市場に上場するすべての企業(約1,600社以上)で構成されており、企業全体の時価総額(会社の規模)ベースで計算されるため、市場全体の動向をより正確に反映します。
  • 同じく時価総額の大きいベスト10の企業を見ると、トヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループ、ソニーグループ、日立製作所、三井住友フィナンシャルグループ、ソフトバンクグループ、みずほフィナンシャルグループ、三菱商事、三菱重工業、東京エレクトロン
  • あなたならどちらのインデックス投資をしますか?

【記事概要】

  • 国内株式相場の上昇観測が強まっている。金融機関の間では2026年末にかけて日経平均株価が7万5000円前後に達するとみる向きが多い。4~6月期決算を経て日本企業の業績拡大に対する市場の期待が高まっている。6月につけた最高値を更新するシナリオが優勢だ。
  • 証券会社・銀行10社に日経平均の見通しを聞いた。26年末の予想は7万5000円前後が中心だ。シティグループ証券が9万円と最も高く、大和証券が8万円で続いた。一方で最も安値を出したのは岡三証券で6万4600円だった。
  • 日経平均については各社が6月以降に年末見通しを切り上げてきた。26年4~6月期の決算発表がおおむね出そろった8月中旬に野村証券も5月末時点の従来予想(6万8000円)から7万円に上方修正した。
  • 野村証券の北岡智哉チーフ・エクイティ・ストラテジストは「好決算が相次いだ4~6月期はポジティブな意味でサプライズだった」と話す。「次の中間期(4~9月期)でも好調さが維持されれば7万円を超えて上値を試してもおかしくはない」という。
  • 日経平均はキオクシアホールディングスなど人工知能(AI)・半導体関連がけん引する格好で年初から騰勢を強め、6月25日に歴代最高値(7万2366円)をつけた。しかしその後は世界的なAI関連投資の過熱感が意識されたことをきっかけに調整色を強めた。
  • 7月末には6万円強まで下げたが、決算発表シーズンに入り各社の業績改善を手がかりに盛り返してきた。足元では6万9000円台まで戻し、7万円台が再び視野に入る。BofA証券によると「夏の嵐は過ぎ去った。今後は出遅れていた内需株などにも物色が広がるだろう」という。
  • 市場関係者は日本企業の利益水準がさらに高まっていくとの確信を深めている。QUICK・ファクトセットによると東証株価指数(TOPIX)構成企業の12カ月先の1株当たり利益(EPS)予想は現在、3月末時点と比較して9%ほど上向いている。
  • 株式の投資基準となるPER(株価収益率)は株価をEPSで割って算出する。分母であるEPSが将来に向けて増加していくのであれば、予想PERの低下が意識され株式の割安感が強まる。今後の株買いの動機となる。
  • 同時にAI投資への過度の警戒も和らいでいる。日経平均で9万円を予想したシティグループ証券の阪上亮太株式ストラテジストは「ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)の投資意欲の強さが変わっていないこと」を理由に挙げる。
  • 米国でも7月以降に4~6月期決算発表が続いたが、マイクロソフトなどは足元の好調な業績と合わせてデータセンターなどへの大規模投資を継続する姿勢を示していた。
  • 年内の株価テーマでは、AIのほか日米の金融政策などが挙がる。日銀については最短で9月の利上げも市場で意識されている。円安が是正されインフレ抑制につながれば、消費が持ち直して小売りや食品関連にさらなる成長余地が生まれる。高市早苗政権が成長戦略で重視するコンテンツ産業への期待も大きくなっている。
  • 一方で不安材料も少なくない。中東情勢の正常化を期待する声は根強いが先行きは不透明だ。米国では11月に中間選挙を控える。与党共和党の劣勢も伝えられており、結果次第ではトランプ大統領の政権運営が停滞する懸念も拭いきれない。
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー証券は日経平均の年末予想を6万8000円とした。「一時的に最高値に迫る可能性はあるものの、日米の政治・経済分野の不確実性は無視できない」(同証券の大西耕平上席投資戦略研究員)という。業績好調の陰にある「リスクの芽」への目配りが欠かせない局面でもある。