米国が対イランで二次制裁拡大、デジタル資産など5分野 「例外ない」https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN24AA70U6A820C2000000/

【コメント】

  • 米国がイランに手を焼いています。
  • そこでついに、理知派のベッセント財務長官が表に出てきました。トランプ大統領の発言では、もはや効果が薄いということでしょうか?
  • ベッセント氏は「経済的追放作戦」とし、「世界中に広がるイランの金融ネットワークに経済的な猛攻撃をかける」と記者会見でかなり強い口調で説明していました。
  • イランそのもにに加えイランを支援している国や個人にも例外なく制裁するといっています。
  • 問題は中国に対する措置です。中国は明らかにイランを支援していますが、中国に対し本格的な制裁を米国が加えるとなると、米中に激しい対立関係を生みます。また近々、習近平国家主席が米国を訪問するという外交日程もあります。このような中で中国に制裁を加えることは不可能と思われ、制裁の効果は限定的というのが一般的な見方です。イランもその辺りは読み切っていて強気です。
  • 戦争が更に長期化すれば、原油価格の高騰につながり、我々日本人の生活を直撃しますので、早く終結して欲しいと強く願います。

【記事概要】

  • ベッセント米財務長官は24日、イランに対する新たな経済制裁措置を発表した。デジタル資産や海運、航空など重要5分野を二次制裁の対象分野に加え、イランと取引する第三国にも制裁を科すと明らかにした。
「イランの金融ネットワークに猛攻撃」
  • トランプ米政権はイランを経済的に孤立させ、戦闘終結に向けた交渉で譲歩を引き出したい考えだ。ベッセント氏は新たな制裁について「経済的追放作戦」と呼び、「世界中に広がるイランの金融ネットワークに経済的な猛攻撃をかける」と強調した。
  • 対象分野はほかに兵器関連などの技術、金(ゴールド)を挙げた。デジタル資産は暗号資産(仮想通貨)などを含む。「全ての国や組織が米国の制裁に直面することを覚悟すべきだ。いかなる者も例外とはならない」と強調した。
  • これとは別に、核・ミサイル開発やサイバー活動、イラン産原油や石油製品の取引に関わったとして、60超の団体や個人、船舶に制裁を科すと表明した。「イランに残された選択肢を根絶やしにするための取り組みだ」と述べた。
  • 米財務省によると、イランの核・ミサイル開発に関わったとされる「中東と東アジアにまたがる20以上の団体と個人からなるネットワーク」を対象に含めた。兵器開発に必要な機材の調達を仲介した中国・香港の関係者、送金に関わった企業などを挙げた。
米中首脳会談控え、難しいかじ取り
  • ベッセント氏は今週中に「ある金融機関が制裁対象になるという重要な発表をする」とも予告した。「いまこそ世界の指導者たちが繁栄と孤立、平和とテロ、米国とイランのどちらかを決断するときだ」と呼びかけた。
  • イランに対する二次制裁を巡っては、中国に対する強力な制裁に踏み切るかが注目されてきた。中国はエネルギーの購入などでイランの経済を支えてきたためだ。
  • イランとの取引を仲介してきたとされる中国の金融機関も対象になるのかを記者から問われると、ベッセント氏は「イラン産原油を現金化するエコシステムの一翼を担っている機関は、制裁の対象となる」と強調した。
  • ベッセント氏は4月にイランとの取引の疑いがある中国の2銀行への制裁を警告したことがある。24日の記者会見では「例外はない」と強調しながらも、具体的な中国の金融機関は名指ししなかった。二次制裁で念頭に置く国や制裁の発動時期についても明言しなかった。
  • トランプ米大統領は9月に中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席を米国に招くと説明してきた。米国が中国を明示した制裁をかければ中国の反発は避けられない。トランプ氏が進めてきた米中関係の改善基調が逆回転しかねず、難しい対応を迫られる。
  • トランプ氏は2月に始めたイランとの軍事衝突の早期収束をめざす。度重なる軍事攻撃にイランは屈服せず、ホルムズ海峡の封鎖を続ける。6月の覚書締結後に始めた外交交渉も不発に終わり、強力な制裁でイランの経済を締め上げる方針に転じた。
  • 24日にはSNSに「イランは完全に崩壊している」と投稿した。