法人を設立された皆様、
銀行口座の開設はお済みでしょうか?
今回は口座開設の手順として、
「銀行口座は何個あればいいの?」
「どの銀行で口座を開設すればいいの?」
「どんな資料が必要なのか?」
を解説していきます。
なお、断られない銀行口座の作り方としてこちらの記事もご参照ください。
目次
【そもそも、銀行口座は何個開設すればいいの?】
・2つ以上開設するのがおすすめ!
銀行口座は2つ以上開設することをおすすめします!入金用、出金用で口座を分けるとお金の流れが見えやすく、管理をしやすいためです。
また、出金用口座には必要最低限の残高しか入れないことで、払込額の誤りによる損失を最低限にできるメリットもあります。
メガバンクでは審査基準が厳しくなっているので、ネットバンクと地方銀行でそれぞれ1つ以上口座開設しておくことをおすすめします!
一方、口座数が増えれば増えるほど管理が大変になるので注意が必要です。用途ごとに口座を開設するよりも、2~3つほどにとどめておくと管理が楽でおすすめです。
【メガバンク・ネットバンク・地方銀行や信用金庫・・・どれを開設したらいいの?】
信用度ではメガバンク!
<メリット>
・公共料金の口座引き落としに対応している
毎月発生する公共料金の支払いは、自動的に引き落としされると手間が省けてよいですよね。
ネットバンクだと対応してもらえないところも多いですが、メガバンクであれば安心です。
・口座開設のハードルが高いことから、取引先への信用度アピールになる
法人口座開設に対する各銀行の具体的な審査基準は公表されていません。しかし、メガバンクはより審査基準が厳しいため、口座の開設ができていれば信用力が高まります。
また、メガバンクは全国各地に存在しておりネームバリューがあります。大手企業との取引をはじめ様々な地域の取引先がある場合は、開設しておきたいですね。
<デメリット>
・手数料が高い
デメリットとしては手数料の高さが挙げられます。具体的な比較表は、「手数料の安さではネットバンク!」で解説します。
・メガバンクのインターネットバンキングは利用料が高い
メガバンクもインターネットを利用して銀行と取引ができるサービスを展開しています。
こちらもネットバンクと比較すると利用料が高くなっています。
・口座開設のハードルが高く、口座開設に来店を要する等、時間を要する
近年はメガバンクでもネット上で一部手続きができるようになっていますが、最終的に口座開設が完了するまでに店舗へ来店を依頼されるケースがほとんどです。
手数料の安さではネットバンク!
<メリット>
・手数料が安い
手数料の安さがネットバンクの強みです。同行か他行か、振込額に応じて手数料は変わることがほとんどですが、他行への振り込みはネットバンクが圧倒的に安いです。
・多くの場合、利用料がかからない(メガバンクのインターネットバンキングは利用料が発生)
メガバンクでもインターネットバンキングを利用できるのですが、その利用料が別途かかります。
ネットバンクは、そもそもインターネットバンキングが前提なので、口座を利用することに対する利用料はかかりません。
この面からも、実際の取引にかかる手数料はネットバンクの方が安いと考えられます。
・来店不要で開設でき、審査も厳しくないため口座開設しやすい
メガバンクと比較すると審査のハードルは低いですし、来店の義務付けもありません。
<デメリット>
・公共料金の引き落としに使用できない場合が多い
光熱費等の公共料金は毎月発生するものですから、自動で振り込みができると手間が省けます。
メガバンクだと、自動引き落としの対象として設定できることが多いですが、ネットバンクは使用できないところが多いです。
・税金の還付金受取口座にできない場合がある
税金の還付金を受け取る際に口座を指定することができますが、一部のネットバンクは対応していません。
なお、この記事で取り上げている4行(楽天銀行、ジャパンネット銀行、住信SBIネット銀行、GMOあおぞらネット銀行)は還付金受取口座への指定が可能です。
参考:Q48 還付金の受取りにインターネット専用銀行の口座を指定できますか。
融資を受ける予定なら地方銀行・信用金庫!
<メリット>
・メガバンクよりも融資・新規事業の相談に乗ってもらいやすい
メガバンクは大口取引がメインとなり、融資や新規事業の相談を受けにくい構造になっています。
一方、地方銀行は小口取引がメインで地域発展を重視しているため、比較的融資を受けやすいです。
信用金庫も同様に地域密着型で地方銀行よりも小さな資金需要にもこたえてくれます。
<デメリット>
・店舗数が少ないため、近くに支店がない場合がある
地方銀行や信用公庫は地域密着型であり、支店は地元エリアに集中展開していることが多いです。支店に出向く用事がある場合には不便かもしれません。
・口座開設に際し、来店の必要がある
メガバンク同様、口座開設の際に店舗に出向く必要がある場合が多いです。
おすすめは、地方銀行・信用金庫+ネットバンクの開設!
・メガバンクは審査も厳しく、手数料も高いので法人設立当初はあまりおすすめしない
それぞれのメリットデメリットでも触れたように、メガバンクは口座開設のハードルも手数料も高いです。
法人設立当初は地方銀行や信用金庫、ネットバンクで口座を開設することをおすすめします!
なお、出金用の口座は手数料が比較的安いネットバンクで開設しておくとよいでしょう。
事業が拡大し、大きい会社と取引する場合にはメガバンクの口座を開くことも視野に入れましょう。
【メガバンクでの口座開設手順】
みずほ銀行
STEP1:インターネットで一次審査申し込み
必要事項をWeb画面で入力します。休日、深夜を問わず24時間利用可能です。
取引希望店舗が登記所在地の近隣でない場合、原則としてネット受付は行われていません。
STEP2:一次審査通過の連絡を受け、来店時に面接を行う
面接では、書類の確認と、口座開設理由や目的をヒアリングされます。
問題がなければ、登録住所に「登録完了通知書」が届き、口座が開設されます。
✓法人の印鑑
✓来店者の本人確認資料
✓(あれば)会社案内パンフレットや事業内容のわかる資料
みずほ銀行口座開設ページはこちら
三井住友銀行
STEP1:必要書類をもとに、インターネットで必要事項の入力を行う。
STEP2:必要書類の写しを三井住友銀行所定のあて際に郵送する。
STEP3:必要書類の原本を持参し、口座開設を希望する店舗にて面談後、開設する。
✓履歴事項全部証明書(発行日から6ヵ月以内)の写し
✓来店予定者の本人確認資料両面の写し
✓来店予定者が口座開設を委任されていることの委任状の写し
✓主たる事業の許認可証の写し
✓本店・主たる事務所の建物登記簿謄本(自己所有の場合)または賃貸借契約書(借家の場合)の写し
✓口座開設希望店の最寄りの事業所の建物登記簿謄本または賃貸借契約書の写し(前述と異なる場合)
✓(実質的支配者が外国人の場合)英字名の名前がわかる書類
三井住友銀行口座開設ページはこちら
三菱UFJ銀行
【WEBの場合】
STEP1:必要書類をもとに、インターネットで必要事項の入力と本人確認書類のアップロードを行います。
STEP2:WEB面談を行います。
STEP3:三菱UFJ銀行から郵送される申込書等に捺印し、必要書類の原本を同封して返送します。
【店頭の場合】
STEP1:来店予約受付フォームとホームページ事前受付フォームを記入する。
STEP2:来店時に、面談を行う。
✓履歴事項全部証明書(発行日から6ヵ月以内)
✓取引担当者の「公的な本人確認資料」
✓来店予定者が口座開設を委任されていることの委任状
三菱UFJ銀行口座開設ページはこちら
りそな銀行
STEP1:WEB画面の案内に沿って、申込内容の入力と必要書類の添付を行う。
STEP2:1次審査通過後、来店して面談を行う。
STEP3:2次審査通過後、再度来店し口座開設手続きを行う。
✓履歴事項全部証明書(発行後3か月以内)
✓閉鎖事項全部証明書(一定の場合のみ)
✓お取引担当者の方の本人確認資料(運転免許証など)
りそな銀行口座開設ページはこちら
【ネットバンクでの口座開設手順】
楽天銀行
・インターネット上で口座開設申し込み→必要書類と申込書の送付後、開設。
STEP1:口座開設に必要な書類に必要事項を入力
STEP2:申込書をダウンロードし、必要書類とともに楽天銀行へ郵送
STEP3:審査通過後、簡易書留とメールが届いたら、自身で法人ビジネス講座の設定を行う
✓口座管理者の本人確認資料
✓事業実態の確認できる資料(ホームページアドレス、許認可、他社発行の発注書、業務委託契約書等)
楽天銀行の口座開設ページはこちら
ジャパンネット銀行
STEP1:申し込みフォームの入力後、印刷する
STEP2:必要書類を郵送する
STEP3:キャッシュカード・トークン・書面を受け取る
✓取引ご担当者本人確認資料
✓業務内容確認資料
ジャパンネット銀行の口座開設はこちら
住信SBIネット銀行
STEP1:必要事項を入力し、口座開設の申し込みを行う
STEP2:必要書類を住信SBIネット銀行に郵送する
STEP3:審査通過後、WEBサイトへログインを行い、取引を開始する
住信SBIネット銀行口座開設ページはこちら
GMOあおぞらネット銀行
STEP1:申し込みフォームを入力する
STEP2:必要書類を郵送、もしくは口座開設ナビからアップロードする
STEP3:郵送物を受け取り、初期設定をして取引開始する。
✓取引ご担当者本人確認資料
✓業務内容確認資料
GMOあおぞらネット銀行口座開設ページはこちら
【地方銀行での口座開設手順】
・銀行によって差はあるものの、おおむね来店→審査→口座開設の流れ。
✓法人の印鑑証明書
✓来店者の本人確認資料
✓事業内容が具体的にわかる書類(会社案内や事業計画書、許認可の確認できる資料等)
【まとめ】
今回は、銀行口座の開設手順を解説しました。
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