円上昇におびえる日本株 日米交渉、「円安是正」の圧力警戒 130円台後半なら5%超の減益要因
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20250414&ng=DGKKZO88018380T10C25A4NN1000

 

【コメント】

  • 円高圧力が高まっています。
  • トランプ大統領は中国と日本を自国通過安誘導をしていると言及、関税交渉に円安是正を求めてくる可能性が高くなっています。
  • 今後、円高方向に振れれば、日本の輸出企業の業績が顕著に悪化し日本経済に大打撃を与え、それに伴い日本株のさらなる下落を招きます。記事にもあるように、日経平均は30,000円を2番底があるとされています。
  • 90日間の延期とはなっていますが、高関税政策により米国をはじめ世界中の景気は確実に悪化します。それに伴い日本も円高基調になれば、輸出採算の悪化だけでなく、日本への観光客の減少も予想され、日本の景況感は大きく悪化します。これまで数年好調であった賃上げも再度停滞するものと思われます。
  • 自由貿易の中で、関税や為替を人為的に操作しようとすると世界中に弊害を生みます。トランプ大統領は大罪を犯している事を認めるべきです!

 

【記事概要】

相互関税を巡るトランプ米政権の動きに翻弄され、先週の日経平均株価は乱高下した。今週は日米両政府による関税交渉を控える。市場では交渉の進展への期待が高まる一方で、円安是正が交渉の材料になるとの警戒も出ている。円の上昇が加速すれば企業業績を押し下げ、日本株は「二番底」へと向かうとの不安がくすぶる。
トランプ氏は3月に日本と中国を名指しして「彼らが通貨を下げると我々に非常に不公平な不利益をもたらす」と発言。ベッセント氏も先週7日に日本との協議について「関税、非関税障壁、通貨問題、政府補助金を巡る生産的な取り組みを楽しみにしている」と為替に言及した。
三菱UFJ銀行の井野鉄兵チーフアナリストは「米国がなんらかの手段で円安是正を求めることはありそうだ」と指摘。当面はドル売り・円買いが意識されやすく、1ドル=130円台の円高水準も視野に入るという。
輸出企業の割合が高い日本株にとり、円安の方が海外利益の円ベースの金額が増えやすく、追い風になる。円高方向に振れれば逆風になる。

日経平均が水準を切り下げる場合、下値のめどはどこか。節目はいくつかある。
足元の水準に最も近いのがPBR(株価純資産倍率)の「1.15倍」ラインにあたる3万990円付近だ。
そこを下回れば、一般に株価停滞が続きやすくなるとされる「直近高値からの下落率2割」の水準が次の節目となる。直近高値の3万8027円(3月26日)の2割安にあたるのが3万420円だ。そのラインを割り込んだ場合、PBR「1倍」ラインとなる2万6950円前後が意識されそうだ。
米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が23年4月に商社株への追加投資を表明し、2年余り続いた上昇相場の起点の水準である2万7920円も、下値のめどとして意識されそうだ。