日本株に試練の夏 崩れた「米堅調シナリオ」、4万円割れで下値模索へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB030EJ0T00C25A8000000/
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【コメント】
- 先週金曜日、米国の雇用統計に相当弱い数字が出ました。7月の数字もさることながら、5、6月の木発表値も大きく下方修正するとのことでした。
- これは米国景気の先行きが悲観的だという情報の一つであり、今週は米国株/日本株ともに大きく下落する可能性があるようです。
- そもそもトランプ関税は、米国を始め各国の企業業績にネガテイブに作用し、米国の一般消費者にも高価格化のリスクがあります。
- このような状況で特段大きなポジティブな材料がない中でここ半月、日米の株価は大きく値上がりをしてきましたが、今週は少し大きめな調整局面になるのかもしれません。
- ただ、長期投資をモットーとしている投資家にとっては絶好の押し目買いのチャンスかもしれません。日米欧ともに景気対策の財政支出が予想されインフレ傾向が継続する可能性が高く、長期的には株価は堅調に推移するとの見方もあります。(投資は自己責任で!)
【記事概要】
- 日本株が試練を迎えている。1日発表の7月の米雇用統計は景気の変調を示唆し、米景気の強さを前提とした市場の強気姿勢が崩れ始めた。日米の関税合意を受け株高持続をみていた市場参加者はシナリオ修正を迫られている。日経平均株価は3万8000円台まで調整する余地がある。
- 「楽観に傾いていた市場参加者の頭を冷やす内容だった」(ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジスト)。7月の米雇用の伸びが市場予想を下回り、5、6月も合計約25万人の大幅な下方修正になった。
- 関税が業績の下押し要因となる中でも日本株が高値圏で推移していた背景には米国経済の堅調さがあった。今回の米雇用統計は米雇用の増勢が実は弱かったことを示し、米国の堅調という前提を揺るがす。市場参加者は株高シナリオに抜本的な修正を施すことが必要になり、リスク回避の姿勢が強まる。
- すでに、大阪取引所では2日早朝に日経平均先物が前日の清算値と比べ960円安い3万9900円で終えた。4日の東京株式市場でも4万円割れを見込む声がある。
- 関税合意前の水準である3万9000円が日経平均の下値のめどになるとしつつ、市場参加者のリスク回避姿勢が強まれば3万6000円程度まで下げが進む可能性があるという。
- 株価の理論値は、1株当たり利益(EPS)と、投資家心理の強弱を反映するPER(株価収益率)をかけたものだ。
- それぞれの指標を検証してみる。まずEPS。日経平均を構成する225銘柄で2025年度の最終損益のアナリスト予想平均(QUICKコンセンサス)を積み上げると足元は24年度比で1.5%減る想定になった。米関税政策で輸出の多い製造業を中心に業績の重荷になる。
- 次にPERの水準は1日時点で16倍と、過去10年平均の15倍と比べて高い水準にあった。米雇用統計をきっかけにリスク回避の動きが強まれば、PERの低下を招く。仮に過去平均の15倍まで下がる場合、日経平均は3万8000円台まで下げ余地があることになる。さらにリスク回避的な14倍まで下がった場合、企業業績次第で3万5000円割れもあり得る計算になる。
- 悲観一辺倒というわけではない。米雇用減速を背景に米連邦準備理事会(FRB)の利下げが進むとの思惑が浮上する。
- 米金利先物市場の値動きから政策金利の先行きを予想する「フェドウオッチ」によると、9月に利下げする確率は1日に80%と前日の4割程度から急上昇した。米利下げで米景気が下支えされ、米国の株高を通じて投資家心理を前向きにさせる可能性がある。
- 外国為替市場で円相場は一時1ドル=147円台前半と3円程度円高・ドル安が進んだ。円高が加速すれば日本企業の収益には向かい風だが、外為どっとコム総研の神田卓也調査部長は「FRBの利下げ織り込みは急すぎる部分がある」と指摘。円の上昇余地は週内でも146円程度で追加の円高は限定的という。
- 7月の米雇用統計を機に、様々な前提が変わった。相場の影響に対する市場の見方が定まるまで、大きな変動が当面続く可能性がある。