旅行黒字の伸び鈍化 4~9月、デジタル赤字打ち消せず
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20251112&ng=DGKKZO92531260R11C25A1EP0000
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20251112&ng=DGKKZO92531260R11C25A1EP0000
【コメント】
- 円安を少しでも是正する頼りの綱の旅行収支の伸びが鈍化しているとのことです。
- 2025年4-9月の旅行収支は前年同期比で7%増でしたが、前期まで二桁増が継続していたので伸びが鈍化していたということです。
- SNSで日本に大災害が発生するといったデマも影響したようです。
- 貿易赤字に加えてデジタル赤字が拡大、加えてNISAによる海外への投資が増加していく中で、旅行収支の黒字が期待の星です。
- 短期的にはSNSのデマの影響があったことは事実ですが、中長期的には外国人旅行者を受け入れる宿泊施設の人手不足などがネックとなり頭打ちになるという予測もあります。
- AIを駆使した産業を育てるなど、輸出を増加させていかない限りこの円安は進行すると思われます。(投資は自己責任で!)
【記事概要】
- 財務省が11日発表した国際収支統計では、2025年度上期(4~9月)の旅行収支は3兆3112億円の黒字だった。前年同期比で7%増にとどまり、前期まで2ケタ増で続いていた伸びが鈍化した。円安の修正でインバウンド(訪日外国人)客の購買単価が落ちた。SNS上のデマも影響した。デジタル赤字を相殺する稼ぎ頭の力が弱まっている。
- インバウンドの国内消費を示す旅行収支の受取額について単月の季節調整値をみると、4月の8781億円をピークに前の月を下回って推移し、7月は7522億円まで縮小した。SNSで大災害が発生するとの風説が広まった影響が出たとみられる。
- 日本にとって稼ぎ頭である旅行収支の伸びの鈍化は、デジタルサービスの海外への支払いで膨らむ「デジタル赤字」を相殺する力が弱まることにつながる。25年度上期のデジタル収支は3兆3492億円の赤字で、旅行収支の黒字を上回った。
- デジタル収支はサービス収支のうちクラウドなど「通信・コンピューター・情報サービス」、ネット広告などの「専門・経営コンサルティングサービス」、動画・音楽配信を含む「著作権等使用料」から構成する。
